山田祥平のニュース羅針盤 (61) 進撃するもうひとつのレノボ
日本のレノボの勢いが鮮烈だ。ThinkPadでもなく、LAVIEでもないもうひとつのレノボが着実に階段を登りつつある。
先日、東京の国立新美術館で開催された「Lenovo X1 Premier Collection」では、ThinkPad X1シリーズとして、TABLET、YOGA、Carbonなどが一気に発表され、同社代表取締役の留目真伸氏はレノボが26四半期連続でシェアを伸張し、利益においても過去最高を達成していることを明らかにした。
日本でも過去最高のシェアを更新し、成績はワールドワイドと同様に好調であり、まさに、ハードウェアビジネスの基盤を確立していることを数字が物語っている。
もちろん、1992年に一号機ができたThinkPadはレノボの中でも主力製品だ。この製品は日本人の手によってエンジニアリングされて世に出され、究極のツールとしての進化をとげてきた。レノボの製品群の中でもThinkPadが特別な存在感を持って受け入れられているのはそのためだ。誤解を怖れずにいえば、ThinkPadは「レノボ製品であってレノボ製品ではない」と消費者に受け入れられている雰囲気もある。
○拓ける市場はまだまだある
留目氏は、日本のものづくりの強さを今も信じていると述べるものの、ThinkPadが累計出荷台数1億台を2014年に突破しているにもかかわらず、現状には満足していないという。