2016年3月2日 09:00
カーエレクトロニクスの進化と未来 (85) 車内での音声認識を確実にするNuanceの騒音抑制技術
音声認識ソフトウェア大手のNuance Communicationsが自社の音声認識技術を活かすためのノイズ抑制ソフトウェア技術を次々と開発している。最大の応用はクルマである。ハンズフリーで通話したり、クルマそのものと話をしたりできるようにするためだ。音声がクリアであればあるほど認識率は上がり、通話やクルマとの会話がスムーズになる。
1990年代後半、Bluetoothのヘッドセットを耳にかけ、車内で通話することが欧州を中心に広まっていた。運転中に電話を持って通話することに対して欧州では厳しく罰せられたためだ。おかげでBluetoothチップやモジュールが爆発的に売れ、欧州はBluetooth先進国となった。運転中の電話に関して次に厳しい米国でも2000年代に入りBluetoothが普及していった。
欧米は飲酒運転並みに電話を持った運転に対しては厳しかったが、日本はずっと緩い。今でも電話やスマートフォンを持ちながら運転しているドライバーを時々見かけることがあるが、交通警察の取り締まりは極めて甘い。だからBluetoothが流行らなかった。最近スマホのおかげでBluetoothが普及してきたが、運転に関しては相変わらず取り締まりが緩い。