くらし情報『防衛医大と早大、「ナノ絆創膏」に腸の癒着を防ぐ働きがあることを発見』

2016年3月4日 08:30

防衛医大と早大、「ナノ絆創膏」に腸の癒着を防ぐ働きがあることを発見

防衛医大と早大、「ナノ絆創膏」に腸の癒着を防ぐ働きがあることを発見
防衛医科大学校(防衛医大)と早稲田大学(早大)は3月3日、80nmの薄膜からなる「ナノ絆創膏」をマウスの傷付いた腸に貼ることで、腸の癒着を予防できることを確認したと発表した。

同成果は、防衛医科大学校病院外科/名古屋大学大学院 小児外科学 檜顕成 助教、早稲田大学理工学術院 武岡真司 教授、防衛医科大学校免疫微生物学講座 木下学 准教授らの研究グループによるもので、3月3日付けの英科学誌「British Journal of Surgery」オンライン版に掲載された。

腹部の開腹手術後、腸が癒着して食事が通りにくくなることがある。とくに腸に穴が開いて起こる穿孔性腹膜炎では、腸の癒着が起こりやすく注意が必要だが、現在有効な治療法はない。また小児では手術後に腸が癒着し食事が困難になると、成長障害が起こり、深刻な問題となることがある。

同研究グループは、これまでに、細胞膜と同じ位の薄い膜厚となる80nmのシート「ナノ絆創膏」を開発し、肺気胸のように肺に穴が開いた場合や大静脈が裂けて大出血した場合にナノ絆創膏を貼ることで創部が閉鎖できることを報告してきた。今回の研究では、腸の癒着に対し、マウスの傷付いた腸にナノ絆創膏を貼ることで、腸の癒着を防ぐ働きがあることを発見した。

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