山田祥平のニュース羅針盤 (62) 通信に大切なのは速さだけじゃない
もうすぐ3月11日。あの東日本大震災から5年が経過しようとしている。忘れもしない2011年の3月11日の午後、個人的には東京・新宿西口の路上で地震に遭遇した。
持っていたスマホですぐに自宅に電話をしたがつながらなかった。だが、データ通信は大丈夫だった。たまたま加入していたIP電話を使って自宅に連絡をとり無事を確認することができた。データ通信は強いと実感した瞬間だ。地震については当初たいしたことがないと思っていたが、帰途につくための電車はストップしたままで、仕方なく、とぼとぼと自宅への道を歩き始めた。
大津波が東北を襲ったのを知ったのは、その途上だった。
○LTE強化で災害に備える
先週、ドコモがプレス向けの説明会を開催し、今後のネットワーク信頼性の強化施策を発表した。同社によれば災害時は一人一人の情報伝達が重要で、移動体通信事業者のネットワークが社会インフラであることの重要性を認識し、その信頼性を強化していくという。なかでもLTEネットワークをさらに強化し、安心/安全に貢献するネットワークにしていくと宣言した。
ドコモによれば3GよりもLTEのほうが周波数の利用効率を高めることができるという。