日立とレドレン、次世代医療診断機器用半導体検出器モジュールを共同開発
現在普及しているCTでは得られる情報に限界があるが、レドレンが開発したCZT半導体(Cadmium Zinc Telluride:テルル化亜鉛カドミウム)をPCCTに用いることで、指定した物質のみの断層画像を得られるようになり、機能画像(病巣の性状)による診断が可能になる。
これによりたとえば、血液中の脂質プラークや石灰などの物質を鮮明に画像化でき、動脈硬化などの予防指導に活用できる可能性がある。また、PCCTはX線による被ばく量の低減、診断の定量化、高分解能化などの面においても期待されている。
今回の共同開発では、半導体検出器から得られる多量のデータを高速に処理する信号処理技術の開発、およびレドレンが製造するCZT半導体を検出器モジュールに実装する技術開発を進めていくという。さらに、日立は共同開発で得られた検出器モジュールを用いたPCCTを開発していく予定であるとしている。