くらし情報『長崎“教会群”からみる世界遺産登録のハードルの高さ【前編】』

2016年3月10日 11:30

長崎“教会群”からみる世界遺産登録のハードルの高さ【前編】

長崎“教会群”からみる世界遺産登録のハードルの高さ【前編】
●受難か救済か、復活をかけ取り下げに踏み切った“教会群”
ここ数年、登録の可否が大きな関心事となっている世界遺産。「明治日本の産業革命遺産」の場合、10年あまりの歳月を費やし、もめにもめた末、昨年登録された。「軍艦島」などがある長崎市は観光客の増加に沸いている一方、同県にはもうひとつ、世界遺産を目指す「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」があるが、2月に推薦取り下げとなった。2つ目の世界遺産登録に向け再スタートを切った長崎の行く先は……。

○3月末に控える国内推薦の公募締め切り

「時間がないですし、プレッシャーはありますが、攻めの取り下げです」2月中旬、電話越しにそう答えたのは、世界遺産候補「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の長崎県の担当者。今年の登録を目指し準備を進めてきたが、ゴールまであともう少しのところでの仕切り直しとなり、再来年の登録に照準をあわせ、国の推薦獲得に向けた公募締め切りである3月末に推薦書の素案を間に合わせるべく奔走していた。連日のニュースで悲観的な見出しが躍る中、予想外に電話の声に悲壮感はなかった。

○「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」

長崎やその周辺の地域といえば、大陸から近いため、古来より海外との交流の窓口となってきた。

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