2016年3月17日 09:30
決済事業に進出するFinTech企業たち - 彼らは金融機関にとって脅威となるのか?
昨今、利便性の高いサービスを提供するFinTech企業が相次いで登場し、金融ビジネスに大きな変化をもたらしている。アメリカでは多くのFinTechスタートアップ企業が台頭し、まさに金融とテクノロジーの融合が進んでいるが、その波は日本にも押し寄せている。
産業革新とも言える状況の中、これまで多くの金融機関を顧客に抱えてきた日本テラデータは3月16日に、FinTech革命により進化する金融ビジネスモデルに関する記者説明会を開催した。
FinTechによってビジネスはどう変わろうとしているのだろうか?
○産業変革が進む金融サービス
現在、金融ビジネスだけでなく、さまざまな産業において変革が起こっている。昨今の産業変革におけるキーワードとなるのが「デジタル化」だと、同社の金融事業本部 プリンシパル・コンサルタントである石井一君氏は語った。例として挙げられたのが、NAPSTER(ナップスター)やUber(ウーバー)である。
NAPSTERは、90年代後半に、アメリカのノース・イースタン大学の学生が、音楽の共有を目的としてMP3共有プログラムを開発したのが発端となっている。アナログレコードからCDへ代わって、今では音楽はダウンロードする時代となり、NAPSTERは音楽業界に危機をもたらした。