くらし情報『PS VRに見る「VRに求められる厳しい条件」 - 西田宗千佳の家電ニュース「四景八景」』

PS VRに見る「VRに求められる厳しい条件」 - 西田宗千佳の家電ニュース「四景八景」

90コマをどうしても維持できない場合、45コマにしてリプロジェクションによる補正をかけた方がいい、ということになっている。

PS VRの場合には最低60コマだが、リプロジェクションを組み合わせた仕組みでコマ数を自動的に120コマまで増やすようになっている。また、90コマもしくは120コマでの直接描画も可能だ。どちらにしても、推奨コマ数を下回るコマ落ちは「もはや許されないもの」だ。

●求められる「VRならではの制作ノウハウ」
毎秒60コマの場合、1コマに与えられる時間は約16.6ミリ秒。毎秒90コマでは約11.1ミリ秒にまで短くなる。しかもVRでは、立体視のために右目と左目両方の処理が必要だ。この間でうまく処理負荷をコントロールするためには、いままで以上の配慮が必要になる。


ValveのソフトウェアエンジニアAlex Vlachos氏は、「負荷分散のためにも、VR対応ゲームエンジンは2つ以上のGPUを並列に扱えることが望ましく、表示負荷に合わせて自動的に描画セッティングを変える機能を搭載したり、視野の中央以外の描画量を半分以下に減らすなどの工夫が必要」と説明する。PCにおいては、マルチGPU搭載の高性能なゲーミングPCであることが望ましいが、そこまでは至らないスペックのPCも想定する必要があるためだ。

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