2016年3月22日 09:00
キヤノン「EOS-1D X Mark II」の原点と最新テクノロジーを聞く
●フラッグシップ機に求められる要素とは
キヤノン製デジタル一眼レフカメラの最新フラッグシップモデルである「EOS-1D X Mark II」。2月に発表されてからここまでの間、CP+2016や大阪で開催された同社のユーザーイベントでも大きな注目を集めている。発売は4月下旬予定とまだ先だが、このたび報道関係者向けの技術説明会が都内で行われた。
○EOSの操作体系は1986年の「T90」が原型
説明会ではまず、キヤノン イメージコミュニケーション事業本部 ICP第二事業部 事業部長である戸倉剛氏が登壇し、開発思想やEOS-1D X Mark IIの製品概要を解説した。
戸倉氏は28年前から一眼レフカメラの開発に携わっており、1984年の「T70」から2013年の「EOS Kiss X7」まで実際に手掛けたとのこと。Tシリーズが2機種、EOSシリーズが14機種、EOS Digitalシリーズが13機種と数多くの開発現場で活躍してきた。
「T70」の頃の設計は、方眼紙に図面をフリーハンドで描いていく手法で、先輩には「エイヤッ!」で設計しろと教わったそうだ。感覚で書けということなのだが、この「エイヤッ!」