2016年3月23日 09:31
モバイルで一歩リードするためのデジタルマーケティング戦略とは?(前編)
スマートフォンの画面は小さく、タッチスクリーンでも文字入力が面倒といった問題を指摘する向きもあるが、スマートフォンに最適化したモバイルアプリのほうが、より便利で早く必要な情報にアクセスできるという利点がある。
○モバイルエンゲージメントのためのチャネル「モバイルアプリ」
モバイルアプリのリリース状況を知る上で参考になるのは、アプリ情報プラットフォームを提供するのApp Annieが2016年2月に発表した調査結果である。レポート「AppAnnieモバイルアプリ市場予測:市場規模100億ドルへの道筋」によれば、ゲームだけなく、銀行、小売業者、航空会社などの業種でもモバイルアプリのリリースが相次いでいる。
また、2015年時点で世界の非ゲームアプリのダウンロード数は657億件であり、ゲームアプリのダウンロード数の454億件を上回り、2020年までに1821億件にまで増加する見通しである。モバイルアプリのエンゲージメントがユーザーダウンロードから始まることを踏まえると、一部の事業会社において、モバイルエンゲージメント獲得に向けての取り組みが始まったと解釈することもできる。
だが、2010年以降の国内の状況を振り返ると、スマートフォンの普及スピードに比べ、企業のモバイルアプリへの投資優先度は低く、アプリリリースのスピードが遅れているように見受けられる点が気になる。