くらし情報『遺伝研、ヒト培養細胞内で特定のタンパク質を分解除去する方法を開発』

2016年3月25日 08:30

遺伝研、ヒト培養細胞内で特定のタンパク質を分解除去する方法を開発

遺伝研、ヒト培養細胞内で特定のタンパク質を分解除去する方法を開発
国立遺伝学研究所(遺伝研)は3月25日、ヒト培養細胞で特定のタンパク質を素早く分解除去する方法を開発したと発表した。

同成果は、同研究所 新分野創造センター 分子機能研究室 鐘巻将人准教授らの研究グループによるもので、3月24日付けの米科学誌「Cell Reports」オンライン版に掲載された。

タンパク質の機能を理解するためには、特定のタンパク質が消失した際の影響を観察することが有効であり、従来は短鎖干渉RNA(siRNA)を利用しタンパク質の発現を抑制することが多かった。しかし同手法では、タンパク質の消失に数日の時間を要するという問題がある。また、近年開発されたCRISPR/Casを利用した遺伝子ノックアウト細胞も使われるようになってきたが、細胞の中には約10%ほどノックアウトできない「必須遺伝子」が存在するため、現在の技術では機能の解明が難しいタンパク質が数多くあるといえる。

そこで同研究グループは2009年に、植物細胞が持つオーキシン依存的タンパク質分解の仕組みをヒト培養細胞に移して、任意のタンパク質をオーキシン添加時に消失させる「オーキシンデグロン(AID)法」を開発している。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.