10分でご飯が炊ける「poddi」の実力は
最短10分でご飯を炊けるという炊飯器があるらしい。その名も「poddi(ポッディー)」。好きな食べ物は炭水化物、なかでも白いご飯が最強だと思って生きてきた筆者にとって、このニュースは気になって仕方ないものだった。
○「10分で炊きたてご飯」の条件
poddiは1.5合炊きの炊飯器で、価格は4,980円(税込・送料別)。コンパクトな見た目も、とんがった頭も、おまけに価格までカワイイ! ちなみに付属のしゃもじも、0.5合をはかれる計量カップもミニサイズだ。
poddiの売り文句はなんといっても「最短10分でご飯が炊ける」だろう。ただし、10分というのは「あかふじ ソフトスチーム米」0.5合を「高速モード」で炊いたときのみ実現できる数字だ。ソフトスチーム米以外の一般米の場合、炊飯時間は約40分とされる。
ソフトスチーム米とは、早稲田大学とT.M.L、埼玉県産業技術総合センターの共同研究によって生まれた「ソフトスチーム加工」技術を用いた米のこと。食材に応じた温度の飽和湿り空気(限界まで水蒸気を含んだ空気)で加熱処理することで、甘みのもととなるブドウ糖が約13倍に増加、そのほか旨みのもととなるアミノ酸も生成される。
あかふじ ソフトスチーム米をよーく見てみると、米粒にヒビが入っている。ソフトスチーム米は炊飯前、研いだり水に浸したりといった工程が必要なく、内釜に米をジャーっと入れて規定量の水を注げば準備完了。あとはpoddiにセットして炊飯スタートだ。
●ふっくらな炊きあがりに
○炊飯時間はちょうど11分
あかふじ ソフトスチーム米を0.5合炊いてみたところ、炊飯時間は11分1秒という結果に。寒い日に冷たい水を使うという意地悪をしたこともあってか、10分台は実現できなかったが、個人的には1分の誤差は特に気にならない。
ただし、この10分(ないしは11分)に蒸らし時間は含まれていない。
10分で炊きたてご飯を食べられる、というのがウリならば、炊けてすぐ食べても大丈夫だろうというのは早計。蒸らし時間をとらないとベチャッとしてしまう……というのは炊きたてご飯の香りにいてもたってもいられなくなった筆者の実体験である。
その後にきちんと蒸らし時間をとってみたら、ふっくらとしたご飯に仕上がった。保温に切り替わって開けてもいいタイミングになると、「ピーピー」と鳴って教えてくれる。ソフトスチーム米を初めて食べたが、一般米とそこまで変わらずに楽しめる。もちもち食感好きの筆者的に食感は少し物足りないと思いつつ、甘みや旨みはたしかに強いように感じた。
一般米の炊飯時間は「約40分」とされているが、筆者が1.5合を「白米」モードで炊いたときにはだいたい30分前後の炊飯時間だった。これはうれしい誤算だ。
poddiで炊いたコシヒカリをおにぎりにしてお昼に持って行っても、おいしく食べられた。
○やっぱり一人暮らしにオススメ
0.5合という量は予想していた以上にちょうどよかった。お茶碗1杯分に相当し、一人暮らしの筆者には食べきりサイズでありがたい。いつもは炊飯器もしくは圧力鍋でご飯を炊くのだが、3~4合いっぺんに炊き、小分けにして冷凍保存という方法をとっている。冷凍ご飯はレンジで解凍するのが面倒だし、できることならいつも炊きたてを食べたい。そう考えると、食べきれる量をすぐ炊いてくれるpoddiはなかなか魅力的に映る。
「大は小を兼ねる」という言葉もあるが、一人暮らしのキッチンは概して狭いもの。省スペースでリーズナブルなpoddiは一人暮らしの人にオススメできる炊飯器だ。