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Windows 10 Insider Previewを試す(第46回) - Build 2016開催直前のリリースとなるビルド14295

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Windows 10 Insider Previewを試す(第46回) - Build 2016開催直前のリリースとなるビルド14295
2016年3月25日(現地時間。日本は26日早朝)、MicrosoftはWindows 10 Insider Preview ビルド14295をリリースした。以前のビルドで発生していたXbox OneおよびXbox 360用コントローラー接続時にPCがハングアップする問題や、カスペルスキーの各セキュリティソフトに起因する問題、Windows 10 Mobile Insider Previewの復元問題などが修正された。ちょうど来週は開発者向けカンファレンス「Build 2016」が開催される予定だが、その直前リリースということで、一連のバグフィックスを行ったのだろう。

○軽微なバグフィックスに留まるビルド14295

BuildFeedの情報が正しければ、現在Microsoft社内ではビルド14308まで開発が進んでいるが、同社は2016年3月31日から開催する「Build 2016」直前にビルド14295をリリースした。今回もPC版に限らずスマートフォン向けのWindows 10 Mobile Insider Previewも同時に更新し、Lumia 635を除く対象デバイスに配信している。

基本的にビルド14295は新機能は加わっていない。あくまでも既知の問題を修正し、フィードバックに基づいたバグフィックスに留めていると、Microsoft Engineering SystemsチームCVPのGabriel Aul氏は公式ブログで説明している。
まずはWindows 10 Insider Previewの修正内容から確認しよう。

Xbox OneおよびXbox 360コントローラー、もしくはその他のゲームパッドをPCに接続するとフリーズする問題。
[CapsLock]キーを有効にした状態でMicrosoft Edgeを使い、パスワードを入力するテキストボックスに文字を入力するとタブがリフレッシュする問題を修正。
UWPアプリケーションの「Xbox」が正常に動作しない問題。
カスペルスキー製の各セキュリティ対策ソフトに含まれるドライバーによってWindows 10が正常に動作しない問題。

上記の問題を本ビルドでは修正している。だが、筆者が他の連載記事で報告したようにクライアントHyper-Vのオン/オフができない問題はビルド14295でも発生した。改めて説明すると、Intel-VTやSLAT(Second Level Address Translation)といったHyper-Vのシステム要件を満たす環境で、Hyper-Vプラットフォームのインストール/アンインストールができないというものだ。


そのため、VMware Workstationは「~実行する前に、システムからHyper-Vの役割を削除してください」というメッセージと共に仮想マシンを起動できなくなり、VirtualBoxに至ってはプログラム本体を起動できない状態になる。ビルド14291で発生した本問題については既に報告済みだが、海外の事例を見ても同様の現象は発生しておらず、筆者も別のPCでWindows 10 Insider Previewを試しても、そちらは問題ない。そのため固有の問題と思われるが、日常的に仮想マシンを使用する筆者としては頭を抱える問題である。

一方のWindows 10 Mobile Insider Previewは以下の問題を修正した。

ビルド14291で発生していたデバイスをリセットし、バックアップから復元する際にアプリケーションのインストールに失敗する問題。
新しい言語およびキーボードがダウンロードできない問題。

ただし、言語&キーボードのダウンロードは正しく表示されない問題があるため、<電話の更新>からダウンロードし、手動で再起動しなければならないという。なお、筆者の環境では以前から発生している音声認識言語のダウンロード問題は未だに解決していない。
この問題でCortanaが使えないのは困りものだ。

次はWindows 10 Insider Preview ビルド14295で確認されている問題を列挙する。

「ナレーター」や他のスクリーンリーダーアプリケーションが「Feedback Hub」のメニューオプションを読めない問題。
Hyper-Vの仮想スイッチが有効な環境では、通知領域のネットワークアイコンが正しく表示されない問題。
TPMチップ搭載PCで「Tpm-Maintenance」が動作すると、トラックパッドやオーディオの動作に影響をおよぼす問題。
Windows HelloもしくはPIN使用時にMicrosoft Passportサービスが起動し、Bluetoothがデバイススキャンを繰り返す問題。Miracastを介してビルド14291からアップグレードできない問題。
ビルド14271から発生している「QQ」がクラッシュする問題。


TPMチップ搭載PCの問題に対しては、「タスクスケジューラー」のツリーを<タスクスケジューラーライブラリ>→<Microsoft>→<Windows>→<TPM>と展開し、「Tpm-Maintenance」を右クリック→<無効>と順にクリックすれば回避できる。

Bluetooth関連の問題はバッテリー寿命の低下やデバイスの応答性低下など数々の問題を引き起こすため、Microsoft Passport(NgcSvc)サービスの無効化を推奨したい。具体的には管理者権限を持つコマンドプロンプトから、「reg add HKLM\System\CurrentControlSet\Services\NgcSvc /v Start /t REG_DWORD /d 0x4 /f」を実行し、PCを再起動する。ただし、Windows HelloおよびPINによるサインインはできないので注意してほしい。Miracastの問題も同様に「reg add HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess /v StandaloneDhcpAddress /t REG_SZ /d "192.168.137.1" /f」と実行すれば回避できる。

続いてWindows 10 Mobile Insider Preview ビルド14295で確認されている問題を列挙する。

Microsoft Band 1/2と同期時にAPIエラーが発生する問題。
Miracastを介してビルド14291からアップグレードできない問題。

Microsoft Display Dockが検出できない問題。

Microsoft Bandの同期問題に関しては、Windows 10 Mobileデバイスのリセットとペアリングの再実行で改善する。Miracastに関する問題の回避策は見つかっておらず、Microsoft Display Dockの問題もビルド14291から発生しているが、こちらも未解決だ。多くの問題を抱えているWindows 10/10 Mobile Insider Previewだが、Build 2016で明かされる次期大型アップデートのRedstoneに注目したい。阿久津良和(Cactus)

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