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ぬいぐるみを抱きしめるとスタンプを送信 - au未来研究所が「Comi Kuma」を発表

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ぬいぐるみを抱きしめるとスタンプを送信 - au未来研究所が「Comi Kuma」を発表
●「Comi Kuma」とは
KDDIは29日、”スマホの次”を発明するau未来研究所のコンセプトモデル「Comi Kuma」(コミクマ)を発表した。ぬいぐるみを抱きしめたり、動かしたりすることでスタンプが送信できる。発売時期、価格は未定。都内では記者発表会が開催された。

Comi Kumaは、ぬいぐるみに通信モジュールと12個のセンサを内蔵したもの。頭をなでる、腕を上げる、抱きしめる、キスをする、などのアクションを感知するとBluetoothで接続されたスマートフォンに情報が送られる。インターネットを介して別の場所にあるスマートフォンが、その情報を受信。ペアリングした別のComi Kumaの胸のリボン部分のディスプレイにスタンプが表示される。
センサには、タッチセンサ(感圧検知)、キスセンサ(二酸化炭素検知)といった技術を活用している。また、感知したアクションに対しては「大好き」「たのしい」「おやすみ」といった全11種類のスタンプが関連付けられている。

記者発表会にはKDDIの宣伝部担当部長である塚本陽一氏が登壇し、開発の狙いを説明した。au未来研究所 ハッカソンのモットーは”自分たちが欲しい未来のプロダクトを自分たちでつくる“というもの。ちなみに昨年は、第1弾として足音で遊べるキッズシューズ「FUMM」(フーム)を発表している。前回のFUMMは親子のコミュニケーションを楽しくするツールだった。今回のComi Kumaがターゲットにしている層は「祖父母と孫」だという。

今後、盛り上がりが期待されるIoT市場。
しかし塚本氏は「単に同じようなサービスを出したのでは、容易には差別化できない時代になる。まだ高齢者や障害者に向けたウェアラブルデバイスは未開拓で、我々が開発していく価値がある」と指摘する。Comi Kumaのような製品を提供することで、若年層、高齢者といったスマートフォンを利用していない世代にも楽しさを伝えられる。やがては、それがスマートフォンの浸透率を上げていくことにも繋がる、という考えだ。

●秋田県の五城目町で実証実験
○元気な町づくりに

au未来研究所では、Comi Kumaの実証実験を秋田県南秋田郡五城目町にて実施した。高齢化が問題となっている人口9,500人の同町において、Comi Kumaはどのような効果をもたらしたのだろうか。ゲストとして登壇した、五城目町 役場課長の澤田石清樹氏が解説した。

澤田石氏によれば、町の高齢者にComi Kumaを使ってもらったところ、孫との間にコミュニケーションが生まれ、お互い電話する回数が増えるなどしたという。
「離れた場所に暮らしているお孫さんが、まるで同じ家の中にいるような錯覚を覚えた、という声も寄せられた」と同氏。元気な町づくりのヒントになる、と声を弾ませていた。また、五城目町の渡邉彦兵衛町長はビデオレターの中で「離れて暮らす家族を精神的につなぐ存在になる。高齢者は、家族と挨拶をすることで元気になる。それが毎日の生き甲斐になり、やがては町も活気づく。製品化された際には、全町民への購入サポートなども検討したい」と話していた。

塚本氏によれば、Comi Kumaはもともと恋人同士のコミュニケーションツールとして開発が始まったという。したがって夫婦間、恋人間で和むきっかけとしても使えるとのこと。
「ぬいぐるみを実際に抱きしめないと送れないようなスタンプもある。そこが魅力」と塚本氏。例えば、送られてきた「チュッ」「大好き」のようなスタンプを見て、相手がどんなアクションをとったか想像してみる。確かに、気持ちが和みそうだ。

「まだ日本には、心と心を通わせるソリューションが少ないように思う」と話す塚本氏。au未来研究所では、今後も“エモーショナル(感情)にうったえることができる”という観点にこだわった新製品の開発を進めていく方針だという。同氏は「auでは今後もインフラの整備しつつ、人々が心を通わせるデバイス、サービスを作っていく」と意欲的に話していた。

●安めぐみさんがアピール
○安めぐみさん「主人も喜びそう」

このあと、壇上にはゲストとしてタレントの安めぐみさんが招かれた。
安さんはComi Kumaについて「やっとパパ、ママが言えるようになった娘がこれを持ったら、きっと地方ロケで家をあけることの多い主人は、ロケ先にも肌身離さずComi Kumaを持っていくようになると思います」と笑顔でコメントしていた。

○販売時期などは未定

質疑応答には塚本氏が対応した。一般販売の時期について聞かれると「現時点では未定。反響を見て次のステップを考えていきたい」とのことだった。スタンプにこだわった理由は、との質問には「もともとは、喧嘩した恋人同士でもスタンプを送りあうことでコミュニケーションが図れるツール、というコンセプトで開発されたため」と回答。LINEなど外部のパートナー企業と協業する可能性については「サービスの製品化にあたってはコラボも検討していきたい」と述べた。

売り方や販路については「未定。ただ、大量生産する商品ではないと思っている」。
子どもは飽きるのではないか、との質問には「連携するスマホのアプリをアップデートすることで、新しい遊び方も提案できる。例えばスタンプ以外の機能を付与するなど、別のアプローチを提供することで飽きを解消できるのでは」との見方を示した。

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