2016年3月31日 10:04
ANAシステム障害、中継機の2段階故障が原因 - 約7万人に影響し役員減給に
ANAは3月30日、3月22日8時20分頃に発生した国内旅客システムの不具合に関して、データベースサーバー間の同期処理を中継するネットワーク中継機の故障が原因だったことを発表。4月には今回の発生原因に加えて国内旅客システムを総点検し、利用者対応の改善点を洗い出し、外部の知見も活用したプロジェクトチームを設置するとしている。
ANAの国内旅客システムは4台のデータベースサーバーで運用されており、このデータベースサーバー間の同期処理を中継するネットワーク中継機で2点の故障が発生、搭乗システム・予約販売システムが停止した。空港の搭乗システムは22日の11時30分に復旧したものの、予約販売システムは23日4時頃まで復旧できない状況が続いていた。
故障のひとつは「中継機能の故障」で、データベースサーバー間の同期処理が正常に完了せず、データの整合性が保たれなくなるため、データベースサーバーを自動的に停止する機能が働いていた。もうひとつの故障は「故障シグナルの発信機能の故障」で、ネットワーク中継機の故障時に発信される"故障シグナル"が起動せず、通常であれば予備機に自動的に切り替わるところが切り替えできず、停止に至ったという。