千葉県柏市、LINE監視アプリ導入 - 子どものネット問題はそれで解決する?
その中で「中学1年生のトラブルが多い」ということがわかり、利用対象を1年生にしたという。「中学校に入学して1~2週間で、既にクラス内には『LINE』のグループができている。ゴールデンウィーク明けにいじめが出てくる傾向もあるため、対策が必要な時期だと考えた」とのこと。さらに同市の学校警察連絡協議会が行っている調査(平成27年度)によれば、中学1年生から通信機器を使う子どもが多いということもわかっていて、スマホを使い始めるタイミングで対策を徹底したいという思いもあるそうだ。
○SNSの運営事業者が対策すべき
市によれば、「LINE」の監視アプリを自治体が導入するのは初めてとのこと。この取り組みについて、専門家はどのように評価するのか。ネットと子どもの関係に詳しいITジャーナリストの高橋暁子さんは、「自治体が対応を迫られ、追い詰められている感じがする」と率直な感想を寄せた。保護者も知識が乏しいネットの問題は、学校に対策を求められがちだという。
「これまでのネットいじめは、『学校裏サイト』など行政のネットパトロールが可能な範囲で行われていたため、対策が成果をあげていた。しかし現在は、子どもたちのやりとりの大半が、外から見ることができない『LINE』になっている」