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山崎紘菜、東宝シンデレラ推薦の恩人に送る言葉「"人生の財産"をありがとう」

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山崎紘菜、東宝シンデレラ推薦の恩人に送る言葉「"人生の財産"をありがとう」

●「自分との戦い」で殻を破りたい
沢口靖子、長澤まさみといった女優を発掘した「東宝シンデレラ」オーディションが今年、5年ぶりに開催されている。年々応募数が増える中、史上最多となる4万4,120人が参加した前回で山崎紘菜という一人の高校生が審査員特別賞を受賞し、芸能界の一歩を踏み出した。しかし、きっかけは賞金100万円に注目した友人の推薦。言われるがまま軽い気持ちで、携帯電話でポチポチ。しかも、締め切り1分前の駆け込み応募だったというから驚きだ。

運にも恵まれた女子高生も21歳になり、近年では『神さまの言うとおり』(14年)、『orange』(15年)などの映画やドラマ『監獄学園 -プリズンスクール-』(15年)に起用されるなど、女優としての実力を認められる存在に。事務所の先輩、そして憧れでもある長澤が出演する映画『アイアムアヒーロー』(4月23日公開)の前日譚となるdTVオリジナル『アイアムアヒーロー はじまりの日』(4月9日から配信)では、自身初となるアイドル役を好演している。

5年前とは別世界に生きる山崎。
今回の約20分間のインタビューは、「恩人」へのメッセージとも受け取れる。

――バス好きのアイドル"バスドル"のエリスという役どころでしたね。何か参考にされたんですか?

"バスのアイドル"を私は見たことがなかったので、YouTubeやテレビでいろいろなアイドルの方々を見て研究しました。すごくリアリティにこだわる監督で、台本にあるセリフもどんどん変えていいと言われていました。台本上のセリフは少なかったんですけど、自分でいろいろ付け加えながら。敬礼ポーズも私が考えたものです(笑)。

――「おやすみにゃん」とか「ワクワクしておりまする」も?

セリフ自体は用意されていましたが、アイドルの皆さんは男性受けする仕草を研究していらっしゃると思っていたので、自分もそういうことを意識しながら。特にしゃべり方や仕草は気をつけました。


――スタッフとの距離感が近いのも、なんとなくアイドルらしいというか。

私はアイドルさんの仕事現場を知らないので、自分の撮影現場とかを参考にしつつ、私なりの"アイドル要素"を取り入れてみました。カメラが回ってない時はどんな雰囲気なんだろうとか、スタッフさんとどんなコミュニケーションをとっているんだろうとか、想像しながら演じました。――監督の反応は?

私のアドリブに対して、良かったら「いいね」と言ってくださって、逆にダメなところは何も言われなかったので、すごく自由にやらせていただきました。

――昨年から出演作が増えましたね。役作りの時間が短くなったことで、目標が「役作りの精度の高さ」になったと聞きました。

今回は短期間の撮影だったので、自分の中では挑戦でもありました。"バスドル"という役も今まで演じたことがありませんでしたし、素の自分とも正反対。
この作品を通して、いろいろなことに挑戦できたと思います。準備する時間がすごく頂ける作品と、そうではない作品。時間が短いからといって、諦めたくないんです。たくさん時間をいただける時と、同じくらいの「精度の高さ」は保ちたいなと思っています。今回でいえば、アイドルのことを好きな方が「アイドルっぽい」と言ってくださったらうれしい。時間がない中でも、たくさんの役にも挑戦して、もっともっと忙しくなりたい。そして、自分の殻を破っていきたいです。

――昨年は多忙な中でも、そういった気づきがあったわけですね。


そうですね。連続して撮影が続いていたので、同じ撮影期間の中で違う台本を読むこともありました。それは私にとって初めての経験。1つの役に集中したいのに違うことを考えないといけないのは大変でしたけど、今年はそれをうまくできるようになりたいです。振り返ると、もうちょっとやれたんじゃないかと思う瞬間や悔しさもあったので、そういうところをどんどんなくしていきたいです。このお仕事は「自分との戦い」だと思います。どれだけ自分を追い込むことができるのか。これからも、自分とどんどん闘っていきたいです。


――反省と挑戦を繰り返す中で見えてきたことは?

できない、できない、できない……できた! そういう時々の「できた!」の繰り返しだと思います。「できた!」に出会えたらその分うれしくて、大変だったり、苦労したり、努力しりした分、達成感がある。そして、それが作品になった時がいちばんうれしいですね。今のところ、100%満足したことはありませんが、できなかったことが次の現場でできるようになったとき、そういう瞬間はすごくうれしい。でもやっぱり、反省の連続です(笑)。

●締め切り1分前の駆け込みシンデレラ

――デビューして5年が経ちましたね。5年ぶりに「東宝シンデレラ」オーディションが開催されると聞いた時はどう思いましたか?
私もついに先輩になるんだというか。後輩ができるということなので、私が長澤さんに憧れている気持ちと同じように、後輩が慕ってくれるような女優さんになりたいです。
私は女優さんに憧れてこの世界に入ってきたわけではありません。自分とは全く縁のないお仕事だと思っていました。もともと映画が好きだったわけでもありませんし、人見知りもすごい。

「自分には無理」と思っていらっしゃる方もいると思うんですけど、挑戦すると見えてくるものはあると思います。自分に自信がない人でも、オーディションを受けるという経験だけでも、自信には繋がるはずなので、「自分なんか……」と思っている方にも挑戦してほしいなと思います。

――山崎さんは友人の推薦でしたね。しかも、ファミレスから締め切り時間ギリギリに応募したと聞きました。

本当にふざけていたと思います(笑)。
締め切りの1分前ぐらいだったので……。ギリギリで、なんとかシンデレラになることができました(笑)。世の中、本当に何が起こるか分かりませんね。あのファミレスの電波が悪かったら……私はここにいませんでした。

――その方とは今も連絡を取り合っているんですか。

はい。私が仕事に行き詰まって悩んでいると、「勧めちゃってごめんね」「大変なことをさせてごめんね」と謝られます(笑)。でも、普通の人じゃできないこともたくさん経験させていただいているので、逆に「ありがとう」と言いたいです。

――親友だからこそ、勧められて乗り気になった?

うーん……そこまで深く考えていなかったと思います。「適当だった」というのが正直な答えです(笑)。本当に何も考えていなかった、ごくごく普通の女子高生。全く受かると思っていなくて、最終審査までいったときに「本当に大丈夫?」「やめたかったらやめていいよ?」と心配されて(笑)。そのくらいの気持ちだったんです。

――山崎さんにとっての恩人?

そうですね。普通の人ができない経験だったり、このお仕事を通していろいろな人に出会えることだったり、私にとって「人生の財産」になっていることがたくさんあります。しかも、作品を通していろいろな影響を与えることができる。あの時、応募してよかったと本当に思います。

――活躍すればするほど、親友を安心させることになる。

そうですね(笑)。今でも作品を見て喜んでくれるので、そういうこともありがたいです。オーディションだからといって難しく考えないで、私みたいに人生を変えるきっかけにもなるので、たくさんの方に応募してほしいです。

――女優業以外では、モデルとしての仕事も。ファッションショーの「GirlsAward」には7回連続出演されていますね。

モデルさんのお仕事には、そこでしか味わえない魅力があります。そしてそういった経験も、お芝居の役に立つと考えます。どんなこともお芝居につながる。声を掛けていただく限りは、やらせていただきたいなと思います。私ができることであれば、どんなこともで力になりたいです。

――3年前からは、ラグビーのイメージモデルに。レポーターも務めていらっしゃいますが、まさかこんなブームになるとは思わなかったんじゃないですか。

すごいブームですね(笑)。いきなり注目されて私もビックリしています。以前は、ラグビーのお仕事をしていると話してもそこまでのリアクションはありませんでしたが、昨年ごろからみなさんの食いつきが変わりました。選手たちがおっしゃっていましたが、ブームが文化になればいいなと私も思います。そこの力になりたい。そして、2019年に日本でラグビーワールドカップがあるので、その頃までにもっともっと、ラグビーというスポーツが浸透すればいいなと思います。

――ご自身としての目標は?

私は「主演女優」になりたい。また次にお会いできるまでに、主演作に出られればなと思います。

■プロフィール
山崎紘菜(やまざき・ひろな)
1994年4月25日生まれ。千葉県出身。身長171センチ。2011年、第7回「東宝シンデレラ」オーディションで審査員特別賞を受賞し、芸能界デビュー。翌年の『僕等がいた』でスクリーンデビューを飾り、その後も『悪の教典』(12年)、『今日、恋をはじめます』(12年)、『神さまの言うとおり』(14年)、『orange』(15年)など注目作に多数出演。全国ラグビーフットボール選手権のイメージモデルを、2013年度の第50回から3年連続で務めている。今年は『MARS~ただ、君を愛してる~』(6月18日公開)、『金メダル男』(秋公開予定)などの出演映画が公開される。

(C)花沢健吾・小学館/BeeTV

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