オスカー獲得のディカプリオが明かす『レヴェナント』の意外な共演者とは?
4月22日に公開される『レヴェナント:蘇えりし者』で、アカデミー賞主演男優賞を獲得した主演のレオナルド・ディカプリオが、現場を振り返り、意外な"共演者"の存在を明かした。
本作では、ディカプリオが復讐心をその胸に宿す主人公ヒュー・グラスを熱演。65年ぶりの快挙となる2年連続のアカデミー賞監督賞を受賞したアレハンドロ・G・イニャリトゥが監督、脚本、制作を務め、国際的なアーティスト・坂本龍一が音楽を担当している。
舞台は19世紀アメリカの広大な未開拓の荒野。狩猟中に熊に喉を裂かれ致命的な重傷を負ったグラスは、狩猟チームの一人による裏切りで極寒の地に置き去りになるばかりか、愛する息子を殺されてしまう。彼は復讐のため、生の意志だけを武器に大自然の驚異の中、冬の寒さに耐え、交戦中の部族の襲撃を交わし、約120キロの容赦ない旅を生き延びなければならない。
ディカプリオは、自身もグラスと同じ状況下で撮影を敢行。その現場を「グラスはほとんど一人きりでサバイバルに挑む。
周りに誰もいない中で演じている時には、共演者は俳優の仲間ではなく、周囲の大自然たちだった」と打ち明ける。また、「これは本当に貴重な体験」とも言い「映画の撮影と言うより、壮大な旅に出たような感覚」と表現。「この作品に出演できたことは僕の誇りになることを確信している」と胸を張っている。
しかし、自然との"共演"は非常に過酷なもの。ディカプリオは、氷点下の中で裸になって極寒の川に飛び込むなど命がけで撮影に臨んでおり、肉体的に厳しいチャレンジとなった。それでも、自ら多くのスタントを手掛けたことから、グラスの意思に一歩近づけたという。
自然を相手に過酷な体験をしたのはディカプリオだけではない。悪天候時にはマイナス27度まで下がり、スタッフたちが互いに凍傷の兆候を確認しあう事態に。
撮影チームが厳しい環境下での撮影にこだわったことで、ストーリーの真価を引き出すことに成功している。
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