邦画界に風穴を! TSUTAYA取締役・根本浩史氏、映画コンテストTCPとDISCASに共通する"優しい眼差し"
――攻めましたね。
10億の企画が来たらどうしましょう……(笑)。
――可能性ありますよ(笑)。
『スター・ウォーズ』のような作品(笑)? 前回送っていただいた作品を見て、やはり「ドラマ」系が多かった。金額に縛られず、自由な発想の企画が増えればと思い、下限を5,000万円とさせていただきました。
――作家の北方謙三さんが、『週刊新潮』の連載でTCPを絶賛されていました。やはり反響はありましたか。
そうですね。
これで作品が完成し、お客様に観ていただいてビジネスとして成立したら、「新しい映画の作り方になる」というご意見は多くの方からいただきました。それから、プレゼンテーションという審査形式を褒めてくださる方もいました。映画化は密室で決まる。そんなイメージありませんか? 漫画の実写化、続編もの。現在のマーケットで回収が見込めるものとなると、そういうところに寄っていってしまう。だからこそ、純粋に「面白いもの」という基準で選び、みんなで作っていくことに意義がある。これを気に「自分も作ってみよう」というクリエイターが一人でも増えればと思います。
●映画監督を諦めた過去、DISCAS誕生秘話
○刻々と変化する映像業界の今
――今の映像業界に対して、何か思うことはありますか?
これからはさまざまな形態の作品が増えていくと思います。