東京都・京橋で"天然色"の映画を振り返る「日本の初期カラー映画」開催
この上映企画は、国内外のさまざまなカラー方式やカラーフィルム、巨匠たちの意欲的な取り組み、さらには記録映画やアニメーションを通じ、日本映画が本格的に色彩を獲得し始めた1950年代の作品(42プログラム・57本)を振り返るというもの。「天然色」化を実現した映画が、日本人や日本の風土を、色彩によって再創造していく過程を見直す機会となることを狙いとしている。
また、同企画で取り扱うカラー方式は、淡彩な色彩が特徴である小西六写真工業(現コニカミノルタ)の「コニカラー」、1950年代以降、世界のカラー映画市場の中心を占めた米イーストマン・コダックの「イーストマンカラー」、イーストマンカラーを追いかけ世界第2位のカラーフィルム生産会社へ発展した富士フイルムの「フジカラー」、イーストマンカラーが台頭するまで、世界のカラー映画の代名詞的な存在だった米テクニカラーの「テクニカラー」、日本での評価が高く、小津安二郎が好んで用いたことでも知られる独アグファの「アグファカラー」、多くのイタリア映画で用いられたが、日本映画では松本清張原作の『点と線』(1958)のみに使われた伊フェラニアの「フェラニアカラー」の計6種類となる。
なお、各作品とも発券・開場は開映の30分前から行い、定員に達し次第締め切る。
カラー方式ごとの上映作品と上映日時のリストは、同施設のWebページにて参照することができる。