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上川隆也&中村アン、コンプレックス克服で成長 -『ドリー』で考える"短所を強みに"

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上川隆也&中村アン、コンプレックス克服で成長 -『ドリー』で考える"短所を強みに"

●初のディズニー声優での課題
ディズニー/ピクサー映画の大ファンだという俳優の上川隆也とモデルで女優の中村アンが、『ファインディング・ニモ』の続編『ファインディング・ドリー』(公開中)で、新キャラクターの日本語版吹替声優に抜てきされた。タコのハンク役の上川はディズニー/ピクサー作品の声優初挑戦、ジンベエザメのデスティニー役の中村アンは声優初挑戦となる。

今回の起用について「ただただうれしい」「本当に感動」と喜びを爆発させていた2人に、実際にアフレコに挑戦した感想をインタビュー。今回初めて声優として関わって気づいたことや、本作に込められているメッセージについて、また、ピクサーを好きになったきっかけなども語ってもらった。

――ハンクとデスティニーの声を演じるにあたって特に気を付けた点は?

上川:どういう存在なのかわからないキャラクターなので、そのあたりですかね。でも、ピクサーの映画って、キャラクターがはっきり性格付けさせて描かれているので、それを忠実に演じることが大事なんだと思います。

――後半になるにつれて、ハンクの声から優しさがにじみ出るような感じがしましたが、意識されていましたか?

上川:ドリーとハンクが出会ったことで起きた一つの化学反応なんでしょうね。それは物語に組み込まれていることなので、僕はそれをいかに表現するかということだけです。
でも、そう感じていただけたのならとてもうれしいです。

――中村さんは?

中村:明るくて元気で前向きなデスティニーなので、"元気に"ということを意識しました。でもその元気さを出すために、自分が思っている何十倍もテンションを上げる必要があってすごく難しかったですね。最初は恥ずかしさもあって、でもデスティニーに対する愛が深まっていくにつれて、少しずつできるようになりました。

――クジラ語がインパクトありました。中村さんがやっているとは思えないような声で。

中村:アハハハ! あれは難題でしたね。歌を歌う感じで頑張りました。


――今までにない声の出し方を?

中村:高いところから出すというのが難しくて。しかもちゃんと言葉になっていて、大事なことを伝えなきゃいけないというのに苦労しました。

――最近、中村さんはドラマなどでも活躍されていますが、演技自体はどうですか?
中村:このデスティニーの声をやらせていただいてから、声を出すことへの抵抗が減ってきて、少しずつ声が出せるようになったんです。7月からの松嶋菜々子さん主演のドラマ(フジテレビ系『営業部長 吉良奈津子』)をやらせていただいてますが、それもデスティニーのあとなので気持ちも新たに、前よりは楽しめるようになった気がします。

――以前は声を出すことに抵抗があったんですね。

中村:ドラマでは「もっと声を出して」ってよく言われました。バラエティ始めた時も声がちっちゃいっていうのはあって…。やっぱり自信がないと出せないんですよね。
でも、少しずつですけど自信がつきました、このデスティニーで(笑)

上川:今回、吹替キャストをあらかじめ聞いて見ましたけど、見ている間は中村さんだっていうことを忘れていたんですよね。そこがすごいなと。終わってからそうだったって思い出すみたいな。

――上川さんのハンクの声は男らしく、そしてセクシーさも感じました。

中村:そうですよね! 色気があるオクトパス(笑)

上川: "色気があるオクトパス"、いいキャッチフレーズ(笑)

(C)2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

●コンプレックスを告白

――上川さんは、ハンクとは似てない、ハンクのように賢くないとおっしゃっていましたが、意外だなと。推理ものや事件ものなどの役の印象があるので、賢そうなイメージが…。

上川:ドラマとかは脚本がありますから(笑)。書いてあることを言っているだけなので、全然違いますよ。


中村:やっぱ俳優さんってわからないですよね。どれが本当か(笑)

上川:(笑)

――逆にご自身で自己分析すると?

上川:賢いというのとは程遠いんですよ。

――この作品で似ているキャラはいますか?

上川:う~ん、難しいことをおっしゃいますね。

中村:でもハンクではない?

上川:ハンクではないですね(笑)

中村:私はわりとデスティニーなんです。だから、思いのままやらせていただいた感じです。

――せっかちなところが似ているとおっしゃっていましたね。

中村:そうですね。せっかちかもしれないです。


――この作品には、いろんな個性豊かな男性キャラが出てきますが、こういう男性いいなっていうキャラはいますか?
中村:結局、ベイリーみたいなゆるい人が楽なのかなと思いますね。ハンクだと緊張して素が出せないのかなと。少し上から言えるくらいが長い目で見ればいいのかなと思います(笑)

上川:なるほどね。

――この作品には、「それぞれの持つ欠点は個性なんだ」という大切なメッセージが込められていますが、お二人はコンプレックスなんてありますか?

上川:ないわけないじゃないですか、当たり前じゃないですか(笑)

――あるんですか! それはどういう?

上川:言えないからコンプレックスなんですよ! 吹聴して回れたらそれはコンプレックスを克服しているっていうことなんですよ。

――確かに! ちなみに、克服したものはありますか?

上川:これはみっともないなと思って直したのは猫背です。お芝居はじめてすぐの頃、劇団でビデオを撮っていたんですが、あまりにも姿勢が悪くて気持ち悪いくらいで…。それからちゃんとしようと思って直しましたね。これは言える(笑)

――中村さんはいかがですか?

中村:そうですね。
いっぱいありますけど…とにかく太りやすいこと。かなり必死なんですよ。気を抜くとダメです。これも仕事の一部だって考えると管理できるんですけど、本当はだらしない感じなんです。

上川:食べるのが好きなんですか?

中村:好きです! しかもそれを吸収するという体質ですね。だからなんとか努力してやってますが、何もやらなくても大丈夫な人がうらやましいです。

●ピクサーへの熱い思い
――昔からピクサーが大好きだというお二人ですが、ピクサーを好きになったきっかけを教えてください。

上川:僕は『ルクソーJr.』から。
もともとその前からずっとアニメーションは見ていて、その中からいつの間にかCGアニメーションというのがジャンルとして確立されていく過程で『ルクソーJr.』があった。なんじゃこりゃって思って見て、そこから今日に至るという感じ。CGでこんな風に感情を表せるようになるってすごいなって思いましたね。

中村:私は、『Mr.インクレディブル』とか『モンスターズ・インク』とか、全部見てます! 大人になっても見返すのは『モンスターズ・インク』。疲れた時とか見たくなりますね。テレビに出始めて忙しくなった時期…違うものを見て仕事から頭を切り替えたい時によく見ていたんです。違う世界に行けるものを見てリフレッシュしていましたね。

――今回、見る側から制作に関わる側になったことで新しい発見はありましたか?

上川:非常にオタク目線になりますけど、本国での制作と僕らの声をあてていく作業が並行作業だったので、どんどん絵がきれいになっていく過程が見られたんです。こうやって過程を経て完成品に近づいていくんだなっていうのを垣間見られたのは貴重な体験でしたね。

中村:そうですね。少しだけ裏側をのぞかせてもらった気がします!

――今回、上川さんはディズニーの吹替初挑戦、中村さんは声優初挑戦。お二人とも"初"でしたが、今後初挑戦したい野望はありますか?

中村:なんだろう…。私、3歳からピアノ習っていて、まったくできないわけではないです。だから、またピアノをちゃんと習ってマスターして、どこかで披露して好感度をあげたいです(笑)

上川:好感度!?

中村:「ピアノ弾けんの?」「ピアノできるんだ!」みたいに思ってもらいたいなって(笑)

――上川さんは?

上川:僕は中村さんと初めてご一緒させていただいたのが、某バラエティ番組の船長企画。ナインティナインの岡村さんと2人で船長をしてお客様をもてなすっていう企画で、中村さんはお客様の1人だったんです。

中村:乗らせていただきました!

上川:なので、アンさんとは海つながりでご縁があるなと思っているんですが、車の免許を持っていて、船舶免許もとれたので、次は空の何かに挑戦したいなと。飛行機の免許とは言いませんので、スカイダイビングくらいはやってみたいなと思っています。

■プロフィール
上川隆也
1965年5月7日生まれ。東京都出身。大学在学中より演劇活動を開始し、NHKドラマ『大地の子』(95)で主演に抜てき。NHK大河ドラマ『功名が辻』(06)では主人公の山内一豊役を務めた。近年の主演作に日本テレビ『エンジェル・ハート』(15)、WOWOW『沈まぬ太陽』(16)など。

中村アン
1987年9月17日生まれ。東京都出身。雑誌『andGIRL』『BAILA』にてレギュラーモデルを務めるなどファッション誌で活躍するほか、CMなどにも出演。現在、フジテレビ系ドラマ『営業部長 吉良奈津子』(毎週木曜22:00~)に今西朋美役で出演中。

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