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土佐兄弟、多忙な日々に喜び 「兄弟ゲンカはない」2人の関係性や高校生ネタへのこだわり語る

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土佐兄弟、多忙な日々に喜び 「兄弟ゲンカはない」2人の関係性や高校生ネタへのこだわり語る

●「俺らが高校生を盛り上げなくて誰がやるんだ」
TikTokのフォロワー130万人超、総再生回数10億回を誇り、Z世代を中心に人気を集めるお笑いコンビ・土佐兄弟(有輝、卓也)が、9月23日に神奈川・KT Zepp Yokohamaでライブイベント「土佐兄弟の青春文化祭2022~Zったい忘れられない1日をキミに~」を開催する。「今までやってきたライブの約10倍の規模なんですよ!」と緊張とワクワクが隠せない2人が、同ライブや自分たちのお笑い、多忙な日々などについて語ってくれた。

――今回開催する「土佐兄弟の青春文化祭2022~Zったい忘れられない1日をキミに~」はどんなライブですか?

有輝:皆さん経験したことのあるような文化祭の形、文化祭でよくある後夜祭をモチーフに、豪華ゲストの皆さんをお招きして行う、一夜限りのライブです。笑いあり、歌あり、会場の皆さんと一緒に楽しめる企画あり。最初から最後までずっと楽しいライブだと思います。

卓也:現役の高校3年生の方もそうですし、高校卒業して1年2年経ってる人たちは、コロナ禍でイベントが全然できなかった世代の方々です。そういう人たちに、ちょっとでも青春を味わっていただきたい、ということが一つコンセプトとしてあります。

――会場のキャパは約1200人。
この規模のライブは初めてですか?

有輝:もちろん初めてです。

卓也:今までやってきたライブのマックスが150人です。

――では今回は約10倍の規模になると。

土佐兄弟:はい。

――そのことについてのプレッシャーは?

有輝:めちゃくちゃありますよ。お客さんが全く埋まっていない夢とか見ました。最初にKT Zepp Yokohamaでやると聞いた瞬間「いやいやいや無理でしょ」となりました。

卓也:「トップアーティストが使う場所じゃん!」ってリアリティがなかったんですよね。


――そんなKT Zepp Yokohamaでライブを開催しようと決めた理由は?

有輝:高校生あるあるのネタをずっとやっていて、卒業した母校に動画の撮影しに行ったりしてたんです。その母校で「今の3年生はコロナ禍で大変なんだよ。イベントが一つもない」と聞いたんです。今年の文化祭が、高校初めて。そういう話を聞いて「俺らが高校生を盛り上げなくて、誰がやるんだ?」と思って、土佐兄弟史上、最大規模のイベントをやると決めました。

卓也:やるからにはド派手な形にしようと。そう考えるとKT Zepp Yokohamaはインパクトが大きい。いろんなジャンルの方にもご協力いただき、お笑いの枠を超えたイベントにすることで皆の記憶に残ると考えました。


――ゲスト出演されるのはどのような方々ですか?

有輝:まずは僕ら2人、そして四千頭身、同じ事務所のぱーてぃーちゃん、アイデンティティさん、R-1チャンピオンのお見送り芸人しんいちさん、QuizKnockさん、ねおちゃん。アーティスト部門でDa-iCEのリーダー・工藤大輝さんとロックバンドのフレデリックさん。このとんでもないメンバーで、一夜限り、特別な3時間をお届けします。そして、映像出演という形で、超大物芸能人の2人にもお力をお借りしております。

――出演者は土佐兄弟のお二人からオファーを?

有輝:そうですね。全員、我々と関わりのある方しかお呼びしていないです。フレデリックさんなんか、ツアーの合間を縫って来てくださいます。

卓也:前日まで静岡にいるみたいで、ツアーの次の開催地である大阪への移動に3日空けていたそうなんです。
その3日の間の1日を使って横浜に立ち寄ってくださる。本当に感謝の言葉しかないです。

――映像出演する超大物お二人へのオファーは緊張しなかったですか?

有輝:「オファーすること自体が失礼じゃないか?」と思ったんですけど……思い切ってお願いしたところ、お二方ともご快諾いただきました。

卓也:本当にありがたいです。スターですけど懐の深いお二人です。

●有輝「人生で一番スベッた」学生時代の思い出

――今回のライブのコンセプトにちなんで、学生時代の文化祭の思い出を教えてください。

有輝:僕は文化祭の後夜祭で、漫才コンビを組んで参加して、男女のカップルで文化祭デートをする設定コントのネタをやったんです。それが人生で死ぬほどスベッたんです。
人生で一番スベッたのが、文化祭の漫才。その時の忘れ物を取りに帰る気持ちはありますね。

卓也:それ『M-1』のコメントじゃん(笑)。

有輝:いやいや、だいぶ忘れ物したので(笑)。その時の青春を取り戻したいです。この前、文化祭の準備で学校に行ったんですよ。僕と同じ学年だったヤツが先生として学校に在籍していて、文化祭の話になった時に「めちゃくちゃスベってたよな」と言われたんです。自分1人が勝手にスベってると思い込んでいただけかと一時期考えたんですけど、皆もそう思っていたんだと実感しました。


――その高校時代のネタの敗因は?

有輝:自分を過信しすぎていた。ネタの台本は作ったんですけど、箇所によっては「ここはフリー(アドリブ)で」とか調子乗ったことしてたんです。

卓也:だいぶ調子乗ってるな~! フリーなんて今でも怖いわ!

有輝:今でも鮮明に覚えているんですけど、舞台に立った瞬間、頭が真っ白になりました。僕がなぜかツッコミやったんですけど、相手にわけのわからないツッコミ入れて、とにかくいっぱいしゃべっているという、ウケない典型に。台本の大切さを身にしみて感じました。

――ダウンタウンの松本人志さんと浜田雅功さんのフリートークのように、あのノリでさらりとお客さんの大笑いをとれると考えた?

有輝:本当にそれ思っていました! まっちゃんと浜ちゃんみたいに、気だるいあのダラッとした感じで舞台に出てきて、颯爽と笑いがとれると思ったら、ぜんぜんできませんでした。

卓也:僕も当時のその映像見ましたけど、見れたもんじゃなかったですね。自分のことのようにきつくなって「もう、止めてくれ」と要求しました。


有輝:だからこそ、今回のライブであの過去のトラウマを楽しい思い出に塗り替えたいです。

――先ほど少し話にも出ましたが、人気の高校生ネタを始めたきっかけは?

有輝:始めたのは2019年4月頃です。僕らはそれまで兄弟設定の漫才やモノマネをしていて、前説の仕事が多かったんです。そのときの楽屋で、高校生キャラになりきって僕が兄に絡むちょっかいを出すのを見せたら、まわりに「それ面白いな。動画にしないか」と言われて。そこからなんとなく始まりました。

――高校生ネタは日頃どうやって考えているんですか?

有輝:高校時代の自分たちを、そのまま投影してやっている感じです。「この行事のときどうしてたっけ?」とか「こういうとき、こういうやついたな」とか思い出してネタにしています。

――ネタが尽きそう……みたいな心配は?

卓也:僕は一切思いつかないです(ドヤ顔)。

一同:ハハハ!
卓也:弟が作ったネタを見て「あぁ、そういうやついたな~!」となる。でも僕がそう思い出すようなことは、お客さんも「あぁいたな!」と共通理解が芽生える。僕はいわゆる1人目の視聴者ですね。

有輝:お兄ちゃんがネタ作れる人だったら、もう3年は確実に行けると思うんですけど。

卓也:絶対できない(ドヤ顔)。

有輝:僕が引き続き頑張りたいと思います(笑)

――コロナ禍の影響で、実家の一室を教室風に改造して動画を撮影しているそうですが。

有輝:そうですね。リアリティのある動画にしたかったので、ずっと母校や学校のセットをお借りして撮影していました。そこはこだわってやっていました。コロナ禍で行けなくなって「やばい、どうしよう」と。ちょうど実家の子供部屋みたいな場所が物置になっていたので、教卓や黒板を置いてセットにしました。完全に手作りです。ファンの人が、『私たちも手伝いたいです』と言ってくれて、学年便りや表彰状を作って送ってくれたりしたんです。

卓也:作業している風景も、インスタグラムのストーリーでアップしたんですよ。そうしたらファンの方々が「これ使ってください!」といろいろくださって。

――愛されていますね。

有輝:本当にありがたいです。ライブに向けたセットなども高校生と一緒になって作っている真っ最中です。

――高校生の若いエネルギーに圧倒されることはないですか?

有輝:「いいな~!」って思いましたね。

卓也:高校生のリアクションって、すべてが新鮮なんですよ。差し入れのケータリングとか来ただけで「うわっ! いいな~!」って喜んで群がる。

――青春ですね。お二人が思う青春とは?

卓也:今の高校生って、コロナ禍で皆マスクしてるし、同学年でも他のクラスと交流が一切ないんです。今回のライブの準備で、クラス関係なくやりとりしていて、はじめましての子たちもいるんですよ。「高3で初めて出会えてうれしい」という声が聞こえたりしました。青春って出会いだな、と思いました。

有輝:皆ワイワイお菓子を食べながら「昨日の千鳥のお笑い番組見た?」とかしゃべっている。作業はぜんぜん進まない。その作業進まない感じが「うわっ、本当に文化祭みたい。いいな~! 青春だな~!」と思いました。僕ら大人にとっては非日常な瞬間が、彼ら高校生にとっては日常。青春って日常ですね。

卓也:うわ~キツいなこの兄弟。青春は出会いと日常(笑)

●コンビを組んで「兄弟の関係がより深くなった」

――芸人になってから兄弟関係に変化はありますか?

卓也:そんなにないかな。7歳離れていて、弟が高校生していたとき、僕はもうサラリーマンやっていて、転勤で大阪にいたんですよ。仲は良かったですけど、だからそんなにがっつりしゃべるみたいなことはなかった。1年に1回家に帰って、「おいっ」とかふざけて話すくらい。「おれたちはこういう兄弟だ!」みたいなものはなかったです。芸人を始めてからのほうがめちゃくちゃしゃべってるかもしれません。そこまで兄弟らしい関係性はなかったかもしれません。

有輝:なんか寂しいな。関係性ないって。

卓也:いやいやいや(笑)。あるけど、兄弟の関係がより深くなったということです!

――兄弟コンビとして感じる強みは?

有輝:終わりがない、という点はありますね。普通のコンビなら解散してさようなら、ですけど、僕らはお笑いのコンビを解散しても実の兄弟。やめようという選択がない。

卓也:仲間意識は、他人同士で組んでいるコンビは強いと思います。言うても、土佐家の一員としてやっているわけですから。連帯感はかなり強みですね。

――逆に大変なことは?

有輝:例えば……お母さんに「あんた、何々の仕事したんでしょ?」と伝えてないことをすでに知っている。

卓也:うちの奥さん経由で情報がバレてしまう。

有輝:全部つつ抜け。場所が把握されている感じはあります。高知でロケしていることをキャッチして、土佐家が高知に旅行で来たこともあります。「ワンチャン、会えるかも」みたいなノリで。

――兄弟ゲンカはしますか?

有輝:ケンカはないですね。子供の頃からないです。兄ちゃんは7個上で、僕が何をやっても反撃されない確信はありました。顔面ガンガンひっかいたりして(笑)

卓也:やり返そうとしたんですけど、母親から「あんたが本当に弟に立ち向かったら死んじゃうから!」とたしなめられたんです。そう言われたら手が出せないじゃないですか。3歳と10歳では体格差があるし、たしかに何か起きるかもしれない。「死んじゃうかもしれないから」と言われ続けて。

有輝:それがあって、何をやってもキレないな、というのはあります。卓也:僕は今でもキレて弟に何かしたら死んじゃうんじゃないかと思っています。死なれたら困る。

――母親の呪文が今も効いているんですね。

有輝:ケンカになることはないです。

――本人を前にして気恥ずかしいと思いますが、お互いの魅力は?

有輝:兄ちゃんは昔から、好きなものや好きなことをためらわずに言うんですよ。「これ良かった」「この人めっちゃ好き」って恥ずかしげもなく言う。それを聞いた関係者の耳に入って仕事につながったりする。よくそんな浅い知識で「好き」って言えるな~って思うけど、他人の目を気にしないで堂々と「好き」と言えるのはすごい。

卓也:弟は、純粋無垢なところじゃないですかね。純粋に物事をとらえる。だから高校生のときの純粋さが残っている。精神年齢が高校生のままのところがあると思うんです。だからリアリティをもって高校生ネタができる。

――有輝さんが若々しいと感じた瞬間は?

卓也:基本的に、難しい手続きとかは僕に任せる。

――それはただ、面倒なことをお兄ちゃんに押しつけているだけでは……(笑)

卓也:ハハハ! 感動して泣くところですかね! 純粋ですね~。

有輝:それ魅力なの!?

卓也:怒るときは本気で「何だよ!!」と怒りますし、うれしいときは「よっしゃ!!」と全力で喜ぶ。自分は喜び以外の感情を押し殺してしまいがちなので、喜怒哀楽の感情が豊かなのは本当に魅力だと思います。

●卓也「7年間、超暇だった」多忙な日々に喜び

――今後、コンビとしてどうなっていきたいと考えていますか?

有輝:いろんな番組に出演させていただき、ありがたいことにけっこう忙しい3年間を過ごしてきました。今このタイミングで一つ大きなイベントをやらせていただく。このイベントで全国を回ったりして、皆さんと会いたいです。それが今後の目標ですかね。

卓也:弟が今言った近い未来の目標がまずあります。そのためには、もっと僕らが認知されて「あっ、土佐兄弟が何かまたやるんだ!」とそれだけで話題になるようになりたいです。そして来年、再来年に向けて、人気バラエティとかドラマとか一つひとつの仕事をもっと増やして全力でやっていきたいです。

――仕事が忙しすぎて過労で倒れたり……とか大丈夫ですか?

卓也:全く大丈夫です。売れる前の7年間、超暇だったので。有輝:僕は言います。卓也とマネージャーは「疲れた」とか「眠い」とか言わないんですよね。僕だけ言ってるから、すごいサボってるみたいなんですよね(笑)

卓也:そんなことないって(笑)!

――『M-1グランプリ』がすでに始まり勝ち進んでいますが、目標は?

有輝:出るからには優勝目指して頑張ります。「土佐兄弟はSNSとか違う方面で売れたからいいよね。形式上出てるんでしょ」みたいに思われるのがイヤなので。一漫才師の兄弟として参加しているので、いい結果を出せるよう頑張ります。

卓也:そうそう。それとこれとは話が別なので。そこはそこで譲れないです。「ネタも面白いんだ!」という評価は、ここから長く芸人生活を続ける上で必要なこと。まだ6~7回は出場できるので、そのなかで絶対結果を出したいです。

■土佐兄弟
卓也(1987年9月28日生まれ)と有輝(1994年12月15日生まれ)の兄弟によるお笑いコンビ。東京都中央区出身。YouTubeチャンネル「土佐兄弟の青春チャンネル」の登録者数は46万人。弟・有輝はTikTokフォロワー数130万人越え。“高校生あるある”動画が人気。

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