BEYOOOOONDS「よりパワーアップした寸劇を楽しんで」 過去最高難易度のダンスにも挑戦
●「みんな筋肉痛に」akane振り付け楽曲でダンスの成長実感
令和元年デビューから3周年を迎えたハロー! プロジェクトの12人組アイドルグループ・BEYOOOOONDSが、9月28日に2ndアルバム『BEYOOOOO2NDS』をリリース。グループの武器である寸劇も堪能できる同アルバムの魅力や裏話を前田こころ、島倉りか、小林萌花に聞いた。
「BEYO盤」は、初音源化作品を加えた13曲に、新曲にまつわる「Interlude寸劇」も収録された全18トラック。リード曲「虎視タンタ・ターン」は、バブリーダンスの生みの親であるakaneが振り付けした激しいダンスパフォーマンスが注目の楽曲となっている。「UNIT盤」は、CHICA#TETSU、雨ノ森 川海、SeasoningSによる作品で構成され、昨年リリース済みの3曲にユニット各々の個性を生かした新曲3曲を加えた全6曲が収録されている。
――2ndアルバム『BEYOOOOO2NDS』の魅力をアピールお願いします。
島倉:1stアルバム『BEYOOOOOND1St』に比べて、楽曲のジャンルの幅が広がったなと思っています。今までのBEYOOOOONDSはコミカルなイメージがあると思いますが、今回はオシャレな楽曲や、今まで見せたことがないような歌い方をしているかっこいい楽曲もたくさん入っています。
小林:曲はもちろん、曲の間に入っている寸劇シリーズにも注目していただきたいです。曲に合わせてそれぞれ世界観があるのですが、よりパワーアップした寸劇を楽しんでいただけたらと思います。
前田:2年10カ月ぶりのアルバムになるのですが、成長したBEYOOOOONDSの姿をたくさん感じていただけるのではないかなと思っています。寸劇もそうですし、歌もダンスもよりパワーアップしたBEYOOOOONDSを感じていただけたらうれしいです。
――リード曲「虎視タンタ・ターン」の魅力もお聞かせください。
前田: akane先生が振り付けしてくださったのですが、BEYOOOOONDS史上最高に踊っているんじゃないかなという、とても体力を使う楽曲で、みんな筋肉痛になるくらい難易度の高いことに挑戦しているので、ダンスの成長も感じていただけると思います。ミュージックビデオもダンスシーンが多く、ダンスをたくさん見ていただける楽曲になっています。小林:ダンスもすごいし歌もすごいし、盛りだくさんな曲だなと思っているのですが、勢いがあってライブで映える曲になっています。
初披露がライブでしたが、ライブとはまた違った形でレコーディングされているので、ライブで聴いてくださっている方も音源を聴いてもらいたいし、音源を聴いた上でまたライブの歌唱も楽しんでいただきたいです。
島倉:BEYOOOOONDSの中で一番かっこいい曲なのではないかなと思っていて、歌い方やアレンジもすごく技術を使っている印象があります。それぞれの見せ場もあり、私は初めてソロのがなりパートを歌っていて、「こういう歌い方もできるんだ」という反応をいただけてうれしかったですし、今回いろんなメンバーがフェイクをしていて、みんなそれぞれ歌が上手になっているなと感じていただける一曲になっていると思います。
――がなりはかなり練習されましたか?
島倉:もともとできてはいましたが、レコーディング前にいただいた音源を聴いて、このパートをいただけたらいいなと思ってすごく練習しました。レコーディングが終わったあと私のパートになっていたのでうれしかったです。
――前田さんと小林さんも、この楽曲での個人的な挑戦がありましたら教えてください。
小林:私、島倉のがなりのパートがほしかったんです(笑)。がなりできなかったんですけど、レコーディングに向けてずっと練習してできるようになって、そのパートをもらえなくて悔しかったですが、習得できたのでいい経験になりました。
前田:私は最初のフェイクをやらせていただき、初フェイクだったのでまさかいただけるとはという気持ちでしたが、ライブを重ねるごとに成長できていると思うので、そこも注目していただけたら。ハロー! プロジェクトはレコーディングしてから歌割りが決まっていくスタイルなので、みんな気合いを入れてレコーディングに挑んでいて、それぞれが勝ち取った歌割りをたくさん聴いていただきたいです。
――akaneさんの振り付けによる過去最高の難易度のダンスに挑戦し、今後にもつながるような成長を感じられていますか?
島倉:速度も速くて、振り付けも難しいので、ばらつきが出ないようにそろえるということを今回すごく練習しました。ダンスが得意な平井美葉ちゃんと里吉うたのちゃんを筆頭に、映像をみんなで見て調整してそろえたので、全体的にダンスが成長できたと思います。前田:この楽曲を通して体力がめちゃめちゃついたなと思います。しゃがんで立ってという振り付けが多くて、その影響でみんな筋肉痛になったのですが、今はもう筋肉痛にならなくなって。いつも使わないような筋肉も使い、レベルアップできていると思います。
小林:個人的な話になりますが、私はすごく激しいダンスを踊ったことがなかったので、一番筋肉痛になったのではないかなというくらい大変でした。
ターンが苦手なのですが、1拍でターンしないといけなかったり、逆に4拍ゆっくり使ってターンしないといけなかったり、いろんな種類のターンが出てきて、体幹の使い方や見せ方を研究しました。
●寸劇で演技力が鍛えられている! 映画やドラマの夢も語る
――今回の寸劇でのこだわりやエピソードを教えてください。
前田:「Never Never Know~コメ派とパン派のラブウォーズ」という楽曲の寸劇を私と島倉りかちゃんでやらせてもらったのですが、けっこう振り切って頑張りました(笑)
島倉:こんな前田こころちゃん見たことない! というような、声だけでもボリューム満点の寸劇になっています。
前田:りか様はさすがでした。さすがりか様でした!
島倉:お嬢さま役はもう慣れたもんですよね(笑)。ずっとやり続けているので得意分野になりつつあるかなと。演じるというより、もう1つの人格みたいな感じになっています。
小林:私は「Hey!ビヨンダ」の後半部分の寸劇をやらせていただきました。
ちょっとホラーチックというか、話の内容も面白いですが、高瀬くるみちゃんのママ感や、平井美葉ちゃんのイケボでクセのある感じが面白いので、楽しんでいただきたいです。
――島倉さんは、お嬢さま役にやりがいを感じているようですね。
島倉:感じています(笑)。どんどんお嬢さまが破天荒なクセの強いキャラクターになってきていて、変化する役を演じるのもすごく楽しいですし、私とともに役が成長していっているなという不思議な感覚です。
前田:キャラ強すぎるよね(笑)。普段と全然違うので見ていて面白いです。
――グループの武器である寸劇に関して、今後こんなことしてみたいという野望などありますか?
前田:BEYOOOOONDSは舞台はたくさんやらせていただいていて、秋にも舞台があるのですが、映像もやってみたいなと。BEYOOOOONDSで映画やドラマを作るのが夢で、いつか叶えられたらいいなと思います。
島倉&小林:やってみたい!
――寸劇で鍛えられた演技力を生かして。
前田:本当に鍛えられていると思います。今回のレコーディングで、長めのセリフのときにディレクターさんが「みんなうますぎて選べないよ」と言ってくださって、それが本当にうれしくて、デビューしてからの間でたくさん成長できているんだなと感じました。
――小林さんも寸劇への思いをお聞かせください。
小林:私はみんなが寸劇しているところでピアノを弾いていることが多いので、どちらかというと、みんなすごいなと思って見ている側ですが、私も映像やりたいなと思います。最高のものを映像として残せたらうれしいです。
●「JR梅田駅」も話題! 各ユニット新曲の魅力をアピール
――UNIT盤に収録されているユニット曲の魅力もそれぞれ教えてください。
前田:雨ノ森 川海は強めの楽曲が多い印象でしたが、「循環」は少し雰囲気が変わって、しっとりとしたミディアムバラードになっていて、大人に成長した雨ノ森 川海を見ていただけるのではないかなと。
“神様のラブストーリー”がテーマの壮大な物語なので、頭の中でたくさん想像を膨らませてレコーディングしました。ダンスもしなやかな女性らしい振り付けが多いので、そういう部分でも大人・雨ノ森 川海を楽しんでいただけると思います。
島倉:CHICA#TETSUの「待ち合わせはJR梅田駅で」は、「都営大江戸線は六本木駅で抱きしめて」と同じくらい、1回聴いたら覚えてしまうキャッチーな曲だなと思っています。今まで東京と関東の駅を舞台にしていましたが、今回は初の大阪の駅で、歌の中に関西弁のパートも入っています。JR梅田駅は存在しない駅で、いろんな梅田駅がある中で待ち合わせができないという歌なのですが、きっとこのあたりに住んでいる方はあるあるなんだろうなと。CHICA#TETSUの4人で梅田駅で待ち合わせして集合できるかやってみたいという話もしていて、電車好きの一岡伶奈ちゃんは正しい駅に行けると思います(笑)
――大阪に住んでいる方に特に楽しんでもらいたい楽曲ですね。
島倉:JR梅田駅は存在しない駅なので、楽曲が発表されたとき「なんだこれは」って、「JR梅田駅」がツイッターのトレンドになるくらい話題になっていて、BEYOOOOONDSを知らない電車が好きな方にも引っかかるところなのではないかなと思います。――小林さんが所属するSeasoningSの新曲「Get Back!ビニール傘の大冒険」の魅力もお願いします。
小林:ビニール傘が主役のストーリー仕立ての楽曲で、サビ的なところはあるのですが曖昧で、ミュージカルみたいな曲調で進んでいくので、物語を読んでいるような気分で聴いてほしいなと思います。SeasoningSはこれが3曲目なのですが、1曲目に回帰するようなフレーズで終わっているので、そういうところも楽しんでいただけたら。
――それぞれ違った魅力の3つのユニットですが、ユニットで構成されていることはグループにとってどうプラスになっているなと感じていますか?
島倉:BEYOOOOONDS単独のライブでユニットの曲が始まると空気がガラッと変わるんです。BEYOOOOONDSの曲、CHICA#TETSU、雨ノ森 川海、SeasoningS、それぞれの空気感があり、見ていて飽きないライブが作れるので、3つのユニットに分かれているのは強みだなと感じています。このアルバムでもそれぞれの空気感を楽しんでいただけたらと思います。
■BEYOOOOONDS
ハロー! プロジェクトのアイドルグループ。4人組ユニット・CHICA#TETSU(一岡伶奈、島倉りか、西田汐里、江口紗耶)、5人組ユニット・雨ノ森 川海(高瀬くるみ、前田こころ、山崎夢羽 ※崎=たつさき、岡村美波、清野桃々姫)、3人組ユニット・SeasoningS(平井美葉、小林萌花、里吉うたの)の12人で構成。2018年10月に結成し、2019年8月にメジャーデビュー。今年4月に初の日本武道館単独公演を開催した。グループ名の語源は、英語のBeyond(ビヨンド)で、既成の枠組みなどを超えて、自由に未来へ大きくビヨーンと伸びていってほしいという思いが込められている。