東出昌大、"凡才"のプライド - 『桐島』の逃げない心で挑む、天才・デスノートオタク役
と言われていました。
――佐藤プロデューサーは、「内面を表現してもらうように、試行錯誤してもらった」と。具体的にどのような試行錯誤だったのですか。
デスノートには、単純に人を殺せるということだけではなくて、独特の魔力があります。あの世界に身を投じて、デスノートの怖さをさらに知っていくことが大切でした。手に入れると人格が変わってしまう。それが『デスノート』。三島、竜崎、紫苑はそれぞれの正義感があったはずなのに、その正義感が歪んでしまう。
月だってあんなに爽やかな青年だったのに、一歩道を踏み外すとそれがどんどん加速していく。そういう心情を、台本を読み込みながらどんどん掘り下げて、感情を追うだけではなくて、そこにはデスノートの何が作用したのかも考えるようにしました。
――デスノートのルールはとても複雑です。三島の部屋に積まれたノートには実際にそれらが書き込まれているそうですね。細かいルールも頭に入れていたんですか?
僕も原作ファンなので、原作ファンの裏切られたくない気持ちがすごく分かります。だから、仮に「ルールを無視」と言われたら、「それはファンとしてできません」と断っていたと思います。