阿部サダヲ・ 上戸彩・玉森裕太、劇団四季全面協力の『ヴェニスの商人』解説
俳優の阿部サダヲが主演を務める、映画『シャイロックの子供たち』(月17日公開)の特別映像が18日、公開された。
同作は池井戸潤による同名小説の実写化作。東京第一銀行・長原支店で現金紛失事件が起き、お客様係の西木(阿部)は、同じ支店の愛理(上戸彩)と田端(玉森裕太)とともに、この事件の裏側を探っていく内に、ある事実にたどりつく。それはメガバンクを揺るがす、とてつもない不祥事の始まりにすぎなかった。
本作のタイトル『シャイロックの子供たち』にもある“シャイロック”は、シェイクスピアの有名な戯曲『ヴェニスの商人』に登場する、強欲な金貸しの名前。本作の重要なモチーフとなっており、本編冒頭と終盤にその舞台劇のシーンも登場する『ヴェニスの商人』について、主演の阿部サダヲと上戸彩、玉森裕太の3人が1分間で内容を解説ナレーションに挑戦する映像になっている。
『ヴェニスの商人』は、中世イタリアを舞台に恋と商取引を描いた物語。強欲な金貸しのシャイロックは、商人・アントーニオに対し「心臓の隣の肉1ポンド」を担保にお金を貸す。
その時莫大なお金を動かしていたアントーニオは契約を結んでしまうが、投資に失敗し金を返せなくなってしまう。そこでシャイロックが起こしたのが、本作でも劇中劇として登場する「人肉裁判の場」。証文通りとすればシャイロックはアントーニオの「心臓の隣の肉1ポンド」を手にできるが、裁判官は「証文には“血” についての記載がない」とし、「心臓の隣の肉1ポンドを切り取ってもいいが、血を一滴も流してはいけない」という判決を下す。シャイロックは為す術なく、失意のままに法廷を去っていく。
ナレーションへの挑戦については「得意じゃないです、恥ずかしいです」という阿部、「苦手です、よくわかんないですやり方が……」という玉森の“苦手派”と、「ナレーションは大好きです」という“得意派”の上戸。初めて手渡された原稿に軽く目を通し、和気藹々としながら挑戦していく。
解説映像内にも登場する、『ヴェニスの商人』舞台劇のシーン(本編)では、登場人物9名の衣装に劇団四季が全面協力している。 1977年の初演から計200回以上に渡り同劇団の『ヴェニスの商人』上演で使用した衣装を、本作用に再調整し、撮影を行ったという。
この豪華なコラボレーションについては、池井戸が2017年1月~2021年1月まで、同劇団の月刊会報誌『ラ・アルプ』にて計60回のエッセイを執筆していたという付き合いから実現したそうで、池井戸ファンのみならず、シェイクスピアファン、劇団四季のファンも楽しめる要素となっている。(C)映画「シャイロックの子供たち」製作委員会
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