書家の中塚翠涛、パリ作品展でW受賞の快挙! 一期一会を墨・映像・彫刻で表現
書家・中塚翠涛(なかつか・すいとう)氏が、フランス・パリのルーブル美術館地下会場カルーゼル・ドゥ・ルーブルで開催された作品展で、インスタレーション部門の「金賞」と「審査員賞金賞」をダブル受賞したことが分かった。
このことを受け、中塚氏は「時差や文化の違いもあり、色々なことに普段の3倍、4倍の時間を要しました。けれども、日本でもフランスでも、自分の創りたい空間を実現するために素晴らしい方々にご協力いただき、このような名誉ある賞をいただけたことに感謝いたします」とコメント。「この経験から生まれる一期一会を大切に、今後の活動の糧にしていきたいと思います」と決意を新たにしている。
今回、中塚氏が発表した作品は、自身が大切にしている言葉「一期一会」をテーマに、和紙と墨、映像、彫刻で表現したもの。書の表現は、「瀬戸内海を臨む豊かな自然の中、一日の時間と共に変化する波の音、鳥や虫の鳴き声」を感じながら制作し、映像に使用した音は、「硯を磨く音や、制作地の自然の音、日常の喧騒など瞬間の出会い」を拾い集め楽曲化した。
審査員の一人は、「300平方メートルを超える規模の空間を見事にコントロールし、美術空間として成立させ、見る者を圧倒させた。とても自分らしく生き生きとした表現の作品を創作できていることは称賛に値する」と高く評価している。
「Societe Nationale des Beaux-Arts」(ソシエテ・ナショナル・デ・ボザール:フランス国民美術協会)とは、ロダンらが現在につながる礎を築きフランス具象派の流れを忠実に守り続ける、150年を超える歴史を持つ美術団体。歴代会員には、マティス、藤田嗣治、横山大観らが名を連ね、フランス歴代大統領が後援する唯一のサロンとしても知られている。
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