みちょぱ、理想の女性像は「今の自分」 見た目も中身のメンタルも「自分が大好きなので(笑)」
●“師匠”有吉弘行に褒められると「めちゃくちゃうれしい」
モデルのみならず、今やタレント、コメンテーターとしても引っ張りだこの“みちょぱ”こと池田美優。どんな場でも物怖じせず、バラエティ番組での卓越した対応力には定評があるが、そのスキルは一体どうやって身につけたのか? 常に自然体で「メンタルは最強です」と屈託なく笑う池田に、これまでの道のりや今の仕事への向き合い方について話を聞いた。
3月4日に開催された「第36回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2023 SPRING/SUMMER」(TGC)では、颯爽とランウェイを歩き、オーラを全開させた池田。ようやく声出し解禁となった今回のTGCについて「久々に会場が満員で歓声を聞きながら歩いたので、とても楽しかったです。やはり気分も違うし、なんだか安心感がありました」と笑顔を見せる。
モデル業とタレント業について、池田は「全然別ものです。テレビに出演する時はありのままの自分ですが、モデルは何かになりきったり、何かを着こなしたりと、全く別人にならなくてはいけないので」と語るが、両方やっているからこそのメリットも大きいと言う。
「テレビに出演させてもらったおかげで知名度がどんどん上がっていき、モデルの仕事も前より広がっていきました。
今では街を歩いていると、60~70歳ぐらいの方から3歳ぐらいの子どもまで、幅広い層の方々から声をかけてもらえます」
常にフラットな印象を受ける池田だが「もともと人見知りではないけど、自分からぐいぐい行くタイプでもないです」と言う。バラエティ番組では、出始めの頃からひな壇で臆することなく自分の意見を述べ、そこからタレントとして頭角を現していった。どうやらそのコミュニケーション能力は、子供時代から培われたものらしい。
「昔から先輩や年上の人といることが好きだったので、そこが大きいかもしれないです。3つ上の兄がいますが、母親が仕事をしていたので、子供の頃はよく兄の友達の家に、私も一緒にお邪魔したりしていたし、兄の友達とも一緒にいることが多かったです。いわば年上の人たちの中で、自分1人だけ年下というシチュエーションに慣れていったし、大人になってからも、年上の人とばかり遊んでいた気がします」
前へ前へと出過ぎることもなく、人との距離感の取り方が絶妙な池田だが、モデル業とタレント業においては、意識して立ちふるまいを変えている。「モデルとしてランウェイを歩く時は、自分がメインだという意識で歩いていますが、バラエティ番組でそういう立ち位置は苦手なタイプです。誰か女優さんや俳優さんなどのメインゲストがいて、その横にいる私というほうが自分的には落ち着きます」
レギュラー番組もどんどん増えていき、今ではMCを務めることもある。
タレント業ならではの面白さややりがいについては「私は本当に飽きっぽいのですが、番組によって内容が変わるし、レギュラー番組であっても毎回進行が違うので、その都度とても刺激をもらえるところが魅力です」と収録を楽しんでいるそうだ。
池田のタレントとしての才能を見出したのは、多数の冠番組を持つ芸人の有吉弘行だが、池田自身も多くのバラエティ番組で共演してきた有吉のことを“師匠”と呼びリスペクトしている。
「有吉さんのいろんな番組に呼んでいただけたことで、場数を踏んでいき、そこでいろんなことを学ばせていただきました。そんな中で、たまに褒めてもらったりすると『ああ、これで良かったんだ。間違ってなかった』と答え合わせができますし、普段が毒舌な方だからこそ、褒めていただくとめちゃくちゃうれしいです。たとえば打ち上げなどで、酔っぱらった時にさらっと褒めてくださることがありますが、その時は『いやいやいや』と照れて軽くツッコみつつも、内心は大喜びです(笑)。私は完全に褒められて伸びるタイプだから、いろんな方が褒めてくださって、今に至る感じです」
●「私のメンタルは最強」 新しい仕事もプレッシャー感じず
様々な分野で活躍する池田だが、ここ数年で、仕事への向き合い方も変化してきたという。
「求められることが多くなっていったことで、いつのまにか自然と責任感を持てるようになってきたかなと。
出始めの頃は、少し遊び半分だった気がします。最初はテレビにそこまで出ようとも考えていなかったし、逆に『向いてないかな』と思うこともありました。でも、番組に呼んでいただけるなら頑張ろう、しっかりやらなきゃ! という意味での責任感が生まれてきたのは、4~5年ぐらい前からでしょうか」
いろんな仕事をしていくうちに、様々な気づきもあったそうだ。「私の立ち位置はここじゃないかもと思うこともあります。MCのお仕事をいただいた時に、みんなを回す立場よりも、ひな壇にいたいなと感じたりしました。それはMCとして、自分がいつも座っているひな壇を客観視できたからですが、目線が変わることで、学ぶことや発見も多かったです。また、そういう環境が自分を成長させてくれたかなとも思います」
違うフィールドに立つことにも動じないという度胸が彼女の強みである。「新しいお仕事をいただいても、プレッシャーは感じないです。
普段から『初めてのことだから、失敗してもしかたないよね』と、少し開き直る気持ちも大事かなと思っているので。私のメンタルは最強です」
多忙な毎日だと思うが、オンオフの切り替えも上手に出きているようだ。「仕事が終わったら直帰するタイプで、プライベートでは全然外に出ないです。家に帰ったら、大好きなワンちゃんに癒やしてもらったり、旦那と一緒にわちゃわちゃしゃべったりしますが、きっとそこでいいガス抜きができているのかなとも思います。また、寝るのが好きで、寝たらすっきりするタイプです」
今年の目標について聞くと、「何でしょう? 何をすればいいのかわからないです。有吉さんからも『そんなに若くして売れちゃって、今後何をしたいの?』とよく聞かれますが、特にやりたいことがなくて。私は自分から発信したいという欲がもともとないんです」と明かす。
「テレビ出演もそうですが、求められたことに対して、自分が興味を持てれば、そこで初めて気合いが入る感じです。
それで実際にやってみると、これは好き、これは向いてないかもという判断はできるのですが、自分から何かを探しに行くことはないし、やりたいことも特にないです。だから、随時、仕事をやり続けながら、やりたいことや目標を見つけていけたらいいなと。とりあえず今やっていることが楽しいから、それを続けられればとは思っています」
女優業についての興味を聞いてみると、そこは「やらないです! というかやれないです」とキッパリ言い切る。
「以前、小さい役をいただいた時に『ああ、これは向いてないな』と思ったので、無理に出ない方がいいなと思いました。なんでもかんでもやるというのは、周りに迷惑がかかるからダメだなと。やはりお芝居の現場は、ガチで本気の方たちに囲まれる場所なので、そこは遊び半分でできないなと考えています」と、そこは冷静な判断を下しているようだ。
そんな池田に理想の女性像についても聞いてみた。「なんだろう」と一瞬考えたあとで「今の自分です」と答えてくれた。
「見た目も中身のメンタルも含めて、私は自分が大好きなので(笑)。自分でも楽な性格だな、生きやすいなとすごく思っています。もしかして、そうなるためにこれまで何かをしてきたのかもしれないですが、そこはあまり覚えてないです。ただ、今の自分が理想なので、これからもそのままでいきたいです」
無理に背伸びをすることはなく、常に自分らしくありたいという池田の姿勢にはとても好感が持てる。また、求められたことに全力投球しつつ、自分自身を俯瞰で見られるというクレバーさも大きな武器かもしれない。今後もボーダレスにいろいろなチャレンジをしていってほしい。
■池田美優(いけだ・みゆう)
1998年10月30日生まれ、東京都出身。愛称は「みちょぱ」。
ファッション雑誌『Popteen』でモデルとしてデビュー。2016年にバラエティ番組『ダウンタウンDX』(日本テレビ・読売テレビ)で地上波のテレビ番組初出演。現在の主な出演番組は『突然ですが占ってもいいですか?』(フジテレビ)、『有吉クイズ』(テレビ朝日)、『THE神業チャレンジ』(TBS)など。
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