魚を食べると本当に頭は良くなるのか? - 脳に必要な栄養素「DHA」の秘密 (1) 味の素が子供向けDHAサプリメントを発売
また、血中DHA濃度と英単語の読み能力を493名を対象に実施した調査では、濃度が高い子供ほど、読み能力が高い傾向にあるほか、器用度や認知能力が高いことが確認されたとも報告されている。
さらに、血中DHA濃度とADHD型の症状との関連性の調査では、濃度が高いと、注意力や行動に関する問題が少ないという相関関係が見られたという。
●魚を食べると、本当に頭は良くなるのか?
○DHAの摂取と頭がよくなることに関係性は本当にあるのか?
では、こうした問題行動を起こす子供に対しDHAを多く摂取させるとどうなるのか?。2005年の「発達性強調運動障害児を対象とした脂肪酸の食事補給に関する無作為化対象試験」という論文で、普通学校に通う協調運動に特定の困難が見られる学業不振児童117名(対象の40%が読みと発音(スペリング)が年齢として期待される習熟度に達していない、30%超が臨床的ADHD型の症状のカテゴリに含まれる)を対象にした研究では、魚油とプラセボの摂取を3カ月にわたって行ってもらったところ、魚油を摂取した群では、正常児に期待される上達と比べて、読み能力は通常の速度の3倍超、スペリング能力は2倍超の上昇が見られたとするほか(プラセボ群では、読み能力は通常速度の1倍、スペリング能力は0.5倍未満の上昇となった)