愛あるセレクトをしたいママのみかた

川島海荷「ほぼ若い役しか来ない」 10代役が続き童顔を強みとして受け入れられるように

マイナビニュース
川島海荷「ほぼ若い役しか来ない」 10代役が続き童顔を強みとして受け入れられるように

●自分の強みは何だろうと思いながら日々活動
近年、映像作品のみならず舞台にも精力的に出演している女優・川島海荷。6月1日~11日には主演舞台『君しか見えないよ』が東京・浅草九劇で上演される。本作は、演劇とドラマの両方を展開する「演劇で、テレビドラマで、」シリーズの第1弾。新たなプロジェクトに挑む川島に、同舞台の魅力や女優業への思い、今後の目標など話を聞いた。

今年は2月~5月に舞台『キングダム』でヒロイン・河了貂役を演じ、6月はこの『君しか見えないよ』で主演。8月にはPARCO劇場開場50周年記念シリーズ『桜の園』が控えている。

観客の生の反応が感じられる舞台のやりがいも感じている川島だが、映像と舞台の比重は特に考えておらず、どちらにも意欲的だ。

「もともとお芝居を見ることが好きでこの仕事をやらせてもらっていて、いろんな場所でお芝居できているのが幸せで楽しいなと感じているので、お芝居ができるのであればジャンルは問わず頑張りたいと思っています」

2005年、小学6年生のときにスカウトされ現在の事務所に入り、2006年にTBS系ドラマ『誰よりもママを愛す』で子役としてデビュー。
そこから17年、音楽活動や日本テレビ系情報番組『ZIP!』の総合司会などさまざまな活動も経験しながら成長を遂げているが、女優業に対する思いはどのように変わってきたのだろうか。

「演技に関しては等身大でやるしかないと思うようになりました。役が等身大かどうかは別として、自分の強みを生かせたらいいなと。そのために、自分の強みって何だろうと思いながら日々活動していて、今はそれを見つける旅をしている感じです」

今の時点で感じている強みは「幼く見えること」。ずっとコンプレックスに感じていた童顔を受け入れられるようになり、自分の強みだと感じるようになってきたという。

「いまさらですが、ラッキーと思うようにしようって。子供の役をやらせてもらうこともありますが、幼く見えないとそういった役はできませんし、体が小さいことも舞台映えするのかなと不安でしたが、それも長所として生かせたらいいのかなと。ちゃんと自分に自信を持てるようにしていきたいです」

今年の3月3日で29歳になった川島だが、舞台『ぼくの名前はズッキーニ』(2021)では5歳児、舞台『ブライトン・ビーチ回顧録』(2021)では16歳の少女というように、実年齢よりもかなり若い役を続けて演じたことで、強みとして感じられるように。
「ほぼ若い役しか来ない。今回は21歳と29歳なので等身大ですが、これまで5歳や16歳、12歳……10代から抜け出せなくて(笑)」

『ブライトン・ビーチ回顧録』はオーディションの際に「22歳まで」という年齢制限があったものの、受けたら合格したという。

「そのとき27歳でしたがオーディションに参加させていただきました。オーディション参加者は若い方ばかりでしたが、選んでいただきうれしかったです。この年になったからこそわかる16歳のときのこともありますし、人生経験も生きたのかなと思います」

若い見た目ながら、経験を重ね磨きがかかった演技力も兼ね備えている。これからも若い役のオファーはまだまだありそうだ。

「舞台は特に自分の力量によって年齢は変えられるのかなと、ほかの役者さんを見ていて感じます。若い方で上の年齢の役を演じられている方もいますし、逆も然りで、それは舞台で試されることの一つでもあると思うので、自分も強みを生かしていろいろな年齢を演じられたらと思います」

●浅草九劇での舞台がターニングポイントに
『君しか見えないよ』は、演劇作品を上演し、その後、テレビドラマとしても放送される「演劇で、テレビドラマで、」シリーズの第1弾。
演劇は6月1日~11日に浅草九劇にて上演、ドラマは7月9日21:00~23:00にBS松竹東急(BS260ch/全国無料放送)にて放送される。喜怒哀楽がたっぷり詰まった笑いと愛が溢れる家族の物語で、川島は熊野家の長女・熊村亜寿を演じる。

舞台『キングダム』の東京公演が行われた帝国劇場は約1900席。一方、浅草九劇は約100席で、小劇場ならではの緊張感があると川島は語る。

「九劇は役者の表情がすごく見えて、お芝居を生で感じることができる劇場だなと感じています。気持ちが途切れたらお客さんに伝わってしまいますし、どれだけお客さんを巻き込めるかによって劇場の空気感が変わるので、その真ん中に立たせてもらうというのは緊張感があります」

また、九劇での舞台は「自分のターニングポイントになることが多い」と語る。

「一番最初は九劇のこけら落とし公演に参加させていただいたのですが、それまでは舞台はほとんどやっていなくて、その公演をきっかけに舞台もいろいろ挑戦していきたいと思うようになりました。また、コロナ禍で出演舞台が中止になってしまったときに、自分が企画した舞台をやらせてもらったのも九劇で、自分がステップアップするタイミングなのかなと勝手に思っています」
だからこそ、今回も自身のステップアップに期待している。


「最初脚本を読んだときは、1回では読み解けないような難解な脚本だったので緊張感が走りました。ファンタジーな部分もあって、理解を深めていけばいくほどすごく面白いなと思っているのですが、自分の想像力が追い付かない瞬間もあって、稽古していく中でしっかり深めていけたらと。久しぶりに切羽詰まっています(笑)」

ドラマは、演劇の模様を放送するだけでなく、ドラマのために撮影した映像も楽しめるようで、「コロナになってから演劇を配信で見ることも増えましたが、ロケをしてドラマ用に撮影したものを舞台の映像に加えるというのは新しいなと思います」と紹介

そして、舞台を見たことがない人もこのプロジェクトをきっかけに興味を持ってもらえたらと期待している。

「舞台は一度見るとハマっていく沼のようなエンターテインメントだと思いますが、見たことがないという方が多いと思います。今回のドラマで舞台の生感を感じていただき、舞台に興味を持ってもらえたら、それが一番理想ですしうれしいです」

●最近になって年齢を気にしなくなってきた
今後についても話を聞いた。実年齢より若い役を演じることが多い川島だが、今後も若い役を含め、いろんな役に挑戦していきたいと考えている。

「求めていただけるのであれば若い役ももちろん、いろんなお芝居に挑戦していけたら。そして、自分にプラスになるような作品に参加できたらいいなと思っています」

自分にプラスになるような作品とは?

「『君しか見えないよ』だと、劇場の規模も小さく、日常会話ぐらいのお芝居になると思うので、すごく生々しいお芝居を試させるなと思っています。
この次にやらせていただく『桜の園』では、初めてチェーホフの戯曲をやらせてもらいます。チェーホフも難解で、セリフが難しかったり哲学っぽかったりするので、それもまた新しい挑戦だなと感じています」

続けて、「今29歳ですが、今30歳になっても何も後悔はないくらい、やり残したことはないかもしれません」と笑顔で語った川島。さらに、最近になってあまり年齢は気にしなくなったと明かす。

「年齢を気にしているのは自分だけで、周りは誰も気にしてないなって最近気づきました。『アラサーか……』と頭を抱えていたのですが、30歳になったからといってできなくなることもないし、むしろできることが増えるのではないかなと。役の幅が広がっていくことが楽しみです」

年齢が関係ないというのは川島が言うとより説得力があるが、若さをキープする秘訣を尋ねると「ストレスをためないこと。言いたいことを言ったり、ストレス発散の場を作ったり、自分の機嫌の取り方を自分でわかってあげることかなと思います」と回答。

最近のストレス発散方法は「おいしものを食べること」だそうで、「浅草はおいしいものが多いので、最近は浅草名物にハマっています。
フルーツパーラーがおいしいお店もあるので、今はそれを狙っています」と声を弾ませた。

浅草名物を味わってリフレッシュしつつ、『君しか見えないよ』の主演として走り切ってほしい。

■川島海荷
1994年3月3日生まれ、埼玉県出身。2006年にTBS『誰よりもママを愛す』で子役としてデビュー。2007年に『Life 天国で君に逢えたら』で映画初出演。以降、TBS系ドラマ『ブラッディ・マンデイ』やNHK『天地人』など話題のドラマに出演。近年の主な出演作に、映画『ヤウンペを探せ!』(20)、ドラマ『僕らは恋がヘタすぎる』(20/ABC)、『liar』(MBS・TBS/2022)、舞台『きっとこれもリハーサル』(22)、『キングダム』(23)など。6月1日~11日に主演舞台『君しか見えないよ』が上演(7月9日にBS松竹東急でドラマとしても放送)。
8月7日に開幕するPARCO劇場開場50周年記念シリーズ『桜の園』にも出演。

提供元の記事

提供:

マイナビニュース

この記事のキーワード