2017年4月17日 10:00
映画『3月のライオン』は原作をどう立体化したのか? それぞれの視点 (1) 桐山零は固定された”キャラクター”ではない - 神木隆之介
漫画家・羽海野チカによる大ヒット漫画『3月のライオン』。第18回手塚治虫文化賞マンガ大賞、マンガ大賞2011など様々な賞を受賞し、アニメ化も行われるなど幅広い層から愛されている。将棋界を舞台に、プロ棋士である1人の高校生・桐山零が、壮絶な過去を持ちながらも周囲の人間との関係を深め、成長していく。
個性豊かなプロ棋士達、零と交流を深める下町の川本家の姉妹たち、零の育ての親である棋士・幸田家の家族など、それぞれのキャラクターの背景や思惑がより合わさった人間ドラマが2部作として映画化され、すでに前編が3月より上映中、後編も4月22日より公開となる。
今回は後編公開に合わせて、主演の神木隆之介、メガホンをとった大友啓史監督、アスミック・エースの谷島正之プロデューサー、3人それぞれの視点から同作を語ってもらった内容を、2週間にわたり掲載。まずは、桐山零役の神木隆之介が、主演としての立場から語る。
○2部作のプレッシャー
――まずは、桐山零役が決まったときの、率直な感想を教えてください。
原作も将棋も好きだったので、話を聞いた時はとても嬉しかったです。
しかし「2部作の主演」というプレッシャーは大きかったです。