愛あるセレクトをしたいママのみかた

新木優子、『コード・ブルー』が役者人生の転機に 山下智久との5年ぶり共演に感慨「素敵なご縁だなと」

マイナビニュース
新木優子、『コード・ブルー』が役者人生の転機に 山下智久との5年ぶり共演に感慨「素敵なご縁だなと」

●山下智久に感謝「何も心配なく委ねることができた」
近年、ドラマや映画で主演やヒロインを務めるなど、モデルのみならず女優としても大活躍の新木優子。映画『SEE HEAR LOVE見えなくても聞こえなくても愛してる』(Prime Videoにて配信中/ディレクターズカット版劇場公開中)では、生まれつき聴覚障がいがあるヒロインを演じ、主演の山下智久との劇場版『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』(2018)以来5年ぶりの共演も注目を集めている。新木にインタビューし、本作での役作りや山下との再共演、また、自身の転機や今後の目標について話を聞いた。

本作は、次第に目が見えなくなる病を患った漫画家・泉本真治(山下智久)と、彼を支える生まれつき聴覚障がいがある女性・相田響(新木優子)の切なくも温かいラブストーリー。『私の頭の中の消しゴム』のイ・ジェハン監督が手掛けた。

新木は、完成した作品を見たときに人生において大切なものとして、「幸せ」や「愛」など普遍的なテーマについて考えたという。

「答えのないテーマですが、幸せや愛について考えることは自分や周りの人を大切にすることにつながっていると感じました。また、そういったテーマについて誰かと話すことで自分の考えを改めて知る機会にもなると思ったので、皆さんにとってもこの作品がそういうきっかけになったらうれしいです」

生まれながらに耳が聞こえない響を演じるにあたっては、試行錯誤しながら耳が聞こえない感覚をつかんでいった。


「聴覚が不自由というのを表現するために、どうしたらそのような体験ができるのか試行錯誤しました。完全に音をふさぐことはなかなか難しく、耳栓をしても聞こえるし、自分の声も感じ取れてしまう。音が全く聞こえない世界を突き詰めていったときに、水の中に入ったときの状態が一番近いのかもしれないとたどり着き、お風呂で潜ったりしてイメージしました」

演じる際には、人と接する際に「相手から目を離さない」ということも意識。

「私は考えながら話すときに相手の顔よりも空間を見て考えたりすることもあるのですが、耳の不自由な方はずっと相手の目を見て、相手がどう感じているのか見ていると知り、すごく意識しました。そういったことをつかみ取る作業が一番繊細で苦労しましたが、響という役を通して学ぶことができました」
響と真治のやりとりにおいては、山下によって引き出される形で響を作り上げていったという。

「真治が山下さんじゃなかったら全然違う女性像になっていたと思います。山下さんだから素直に甘えられたというか、手をつなぎたくなったときにつなぐなど感情に任せるシーンでは、響としてこうしたいというのが自然に出てきました」

続けて、「感情のままにいられて何も心配なく委ねることができたのは、山下さんが現場の空気を作ってくださったからだと思います」と感謝。「心の器が大きくて、何かあっても『大丈夫だよ』と言ってくれるだろうなと思えたし、実際に言ってくださる場面もあり、本当に感謝しています」と話した。


山下とは劇場版『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』以来、5年ぶりの共演。今回は相手役ということで、現場での関係性にも変化があったようだ。

「当時は役柄の中でも上下関係があり、実生活でも大先輩というイメージがあったので、近づくなんて恐れ多いという意識があったのですが、今回の役柄は山下さんもフラットでいてくださったので、いい意味で私も気を遣わずにいられた気がします」

●「人生を大きく変えてくれた」転機を振り返る
本作の主人公・真治が絶望を味わうも次第に希望を見出していくことにちなみ、大きな壁にぶつかるも乗り越えた経験を尋ねると、ドラマ『コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-THE THIRD SEASON』(2017)を挙げた。

「西浦(正記)監督から表情についてたくさん指導を受け、くじけそうになったことが何回もありました。どうすればいいのか全くわからない暗闇の中に落ちた感覚になりましたが、粘り強く指導してくださって乗り越えることができました。今でもあのときの情景が広がるぐらい印象に残っています」

『コード・ブルー』以降、『SUITS/スーツ』シリーズ(フジテレビ/18・20)や『六本木クラス』(テレビ朝日/22)など数々の作品に出演し、『モトカレマニア』(フジテレビ/19)ではゴールデン・プライム帯ドラマ初主演を務めるなど、女優として活躍の幅を広げている。

「『コード・ブルー』を乗り越えられたというのが自分の中で大きかったなとすごく思います。そして、『コード・ブルー』が転機になって、いろんな作品や役に出会うことができたので、すごくありがたいなと感じています」
そもそも新木は、小学生のときにスカウトされたことをきっかけにデビュー。
高校3年生のときに「大学2年生までに芸能界でやっていける目途が立たなかったら、目標を切り替えて就職しよう」と自分の中でデッドラインを決めたという。

そして、期限として設定していた大学2年生のときに『non-no』の専属モデルに抜擢され、そこから女優の仕事も少しずつ増えていき、芸能界で続けていく決意をした。

「自分の中で、まだここでは終われない、もっとやりたいという気持ちが芽生えたので、納得がいくまで進もうと決めました。ノンノモデルは人生を大きく変えてくれたターニングポイントだなと思います」

節目節目でしっかりとチャンスをつかみ、飛躍してきた新木。この『SEE HEAR LOVE見えなくても聞こえなくても愛してる』も今後の活動につながる学びの多い作品になったという。

「今回、悲しいシーンと喜びのシーンのコントラストが激しく、1日の中で楽しい撮影と、苦しい、悲しいという対極の表現をしなければいけないことが多かったんです。今までだったら不安に押しつぶされていたと思いますが、『やれる』と自分を信じないと乗り越えられない役柄だったので、やるしかないと。自分を信じることが今までできてなかったということにも気づけて、すごくいい経験になりました」

そして、「今までにない感情を引っ張ってくることができたり、自分について『こういうこともできるんだ』と知るきっかけがたくさんあり、いろいろな役に向き合っていく自信がつきましたし、これからも頑張っていけそうだなと思える作品になりました」と語った。


転機となった『コード・ブルー』で共演した山下と、同じように自身にとって大きな経験になった作品で再び共演するという縁も感じたという。

「今年30歳になるという節目の年でもあるし、そんなときに役者人生の転機になった作品でご一緒した山下さんとまたご一緒できるなんて、素敵なご縁だなと思いました」

●「何歳になってもいろんな挑戦を続けていきたい」
現在29歳。今年12月15日に30歳を迎えるが、「30代に入っても挑戦をやめないことが目標」と語る。

「自分がやりたいことはもちろん、自分にはできないと思っても周りに勧められて挑戦し、あのとき挑戦してよかったと思えることがたくさんあるので、何歳になってもいろんな挑戦を続けていきたいです」
周りに勧められて挑戦してよかったと感じている経験を尋ねると、ゴールデン・プライム帯ドラマ初主演となった『モトカレマニア』を挙げた。

「私に主演は務まらないのではないかという不安があり、役柄的にも何役も演じないといけないという大変な部分があった役でしたが、挑戦してみたら結果的にすごく楽しくて、学びもたくさんあったので、怖がらず挑戦してよかったと思いました」

また、「いつかカンヌのレッドカードペットを歩きたい」という目標が最近芽生えたと明かす。

「ブランドのお仕事などで海外に行く機会が多かったこともあって、いろんな国の方とお仕事するときに、世界的に知ってもらえる機会があったらすごくいいなと思うようになりました」

海外作品にも意欲はあるようで、「英語も勉強しているのでいずれ挑戦できたら」とにっこり。「モデルのお仕事も女優のお仕事も大好きなので、これからもどちらも全力で頑張りたい」と、二刀流で活躍を続ける新木の今後の挑戦にも注目していきたい。

■新木優子
1993年12月15日生まれ。
東京都出身。スカウトをきっかけにデビュー。2014年から女性ファッション誌『non-no』の専属モデルとして活動し、2021年に卒業。2020年、Diorのジャパンアンバサダーに就任。近年の主な出演作は、ドラマ&映画『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』シリーズ、ドラマ『SUITS/スーツ』シリーズ、『モトカレマニア』(19)、『ボクの殺意が恋をした』(21)、『六本木クラス』(22)、映画『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』(22)など。

提供元の記事

提供:

マイナビニュース

この記事のキーワード