新井浩文、「面白さ」を誇示しないセンスが唯一無二の役者 - 監督は語る
という役作りをしてきたんです。それがバカほど面白くて。僕のコメディは「はい、笑ってください」という感じで来ると滑る、という構造になっているので、新井くんの「どっちでもいいっす」というスタンスで来られると、より面白さが倍増する。燃堂のイメージがまさにそういう感じだったので、僕はそのセンスを信頼しています。僕の周りにいる役者さんの中で、そのスタンスがやれる人は新井くんしかいないから。唯一無二、貴重な役者さんだと思います。
○撮影現場での様子
『斉木楠雄』は、新井くんにとって『銀魂』のシリアスなキャラクターで溜まった思いや気持ちをすべて発散する場だったみたいですね。クランクインした日に「楽しい楽しい」って言ってて、挙句に僕の耳元で囁いたのが「福田さんはやっぱりこの予算規模がいいよ」って(笑)。
「やっぱだめ、『銀魂』みたいなおっきいのは。この規模のやつのが面白いんだよ、ことが浮かぶんだよ」と言ってました。
『銀魂』の時は、待ち時間も絶対に僕の後ろに座って「福田組に来て、いっこも笑い取らないなんてねーわ……」と言ってましたからね。「『斉木楠雄』が始まったら、面白いことしか言わないから」ってなだめていました(笑)。