蒼井優、寒がりで「真冬のロケは出ていない」とカミングアウト
公開初日を迎えた映画『彼女がその名を知らない鳥たち』の舞台あいさつが28日、東京・新宿バルト9で行われ、ダブル主演の蒼井優と阿部サダヲをはじめ、松坂桃李、竹野内豊、白石和彌監督が出席した。
阿部らが演じた3人の男性と関係を持つ十和子を演じた蒼井は「お三方(阿部、松坂、竹野内)に対して違う面を見せていければと思いながら演じました。お三方とはロケも全然異なり、阿部さんは汚い感じ(笑)、松坂さんとはキラキラしてライトが綺麗なところのロケが多く、竹野内さんとは嘘みたいな白いお家と砂浜で撮影しました。三本の作品を撮っているような感覚でしたね」と振り返った。
また、本作は7月に死去した俳優・中嶋しゅう氏の最後の映像出演作品で、「しゅうさんは私に芝居の面白さを伝えてくださり、国枝という役をしゅうさんにやってもらいたくて、監督にお話させていただいたんです。演劇で共演させてもらい、映像ではなかったので、私の夢が叶ってしゅうさんとご一緒できました。びっくりするほど気持ち悪い役ですが、しゅうさんの最後の姿を目に焼き付けていただけたらと思います」と故人を偲んだ。
究極の愛を描いた本作にちなみ、「究極の●●エピソードは?」という共通質問に、蒼井は「究極の寒がりなんです。
近年のスケジュールを考えても、真冬は舞台の仕事で、どうにか真冬のロケは出てないです(笑)。寒いという感情が一番嫌いなんです(笑)」とカミングアウト。対する阿部は「芝居の前はトラックの運転手をしていました。(自身が本作で演じた)陣治みたいな感じで(笑)。ドカジャン着て金髪で髭生やしてもっと汚かったですよ」と明かして登壇者や観客を驚かせ、「陣治は心地良かったです。あれはあれで良かったですよ」と昔を懐かしんでいた。
ラブストーリーに夢を見られなくなった大人の女性たちに、「究極の愛とは何か?」というテーマを突きつけ、読者を虜にした沼田まほかるの同名小説を、『日本で一番悪い奴ら』などを手掛けた白石和彌監督が映画化した本作。クレーマーで自分勝手で嫌な女・十和子を蒼井優、その十和子に異様な執着を見せる不潔でちんけで下劣な男・陣治を阿部サダヲ、さらに妻子がありながらも十和子と肉体関係を結ぶ下衆男・水島を松坂桃李、十和子の元恋人で別れる時に彼女の心や身体を傷つけたクズな男・黒崎を竹野内豊がそれぞれ熱演している。