男性ブランコ、2023年も着実に前進「僕らはずっとコツコツなんです」 ライブを軸に活躍の幅拡大
●忙しい中でもやりたいことが実現できた年に
『キングオブコント2021』で準優勝したことをきっかけに注目を集め、テレビでも大活躍のお笑いコンビ・男性ブランコ(浦井のりひろ、平井まさあき)。“お笑い×未体験”を追い求め、昨年12月に池袋のサンシャイン水族館でオンラインコントライブ「トワイライト水族館」を開催し、今月18日には国立科学博物館で博物館コントライブ「嗚呼、けろけろ」を開催、来年1月8日までライブの模様を配信している。新たな挑戦を続ける2人にインタビューし、2023年を振り返るとともに今後の抱負を語ってもらった。
――やりたいとおっしゃっていた博物館でのライブも実現しましたが、2023年はどんな年になりましたか?
浦井:忙しかったですが、忙しかった中でも博物館ライブなど好きなことがやれていた感じがします。『キングオブコント』と『M-1グランプリ』は決勝に行けませんでしたが、やりたいコントができましたし、割と自由にやれたなと思います。
平井:好きなことができましたし、一歩進んだなと実感できる年に。コントライブを2都市で開催して動員数も徐々に増やせていますし、水族館でライブをやったからこそ、お笑いライブの前例がなかった科博でもできたと思います。僕らはずっとコツコツなんです。
何かがあって一気にいくということはなく、何カ月、何年かけてコツコツやってようやく上がってきたという感じで、今年も着実に前に進んでいるなという感覚はあります。
――以前お話を伺ったときに、昨年までは賞レースで勝つことだけを意識していたが、今年はそれだけに縛られずに活動していきたいとおっしゃっていましたが、今年戦ってみていかがでしたか?
浦井:賞レースに支配されずにやれたなとは思います。昨年はガチガチに賞レースに意識を向けてやっていましたが、今年は身動きが取れないほど賞レースのことを考えるような年ではなかったので、気持ち的にはだいぶよかったです。
――2024年はどんな年にしたいですか?
平井:単独ライブも少しずつ規模を大きくしていけているので、次は3都市、4都市とか、徐々に増やしていけるのかなと。水族館や博物館などのライブはまた別のプロジェクトとして考えているので、それはどうしようかなと今考えているところです。ただ来年は8月ぐらいまでやることが決まっていて。
浦井:2人とも演劇があったり、僕はZiDolの活動もあって、そのあとに単独ライブをやるので、ありがたいことに前半はやることがほぼ決まっているんです。
平井:それは今までなかったことなので面白いなと。
演劇を見に来て興味を持ってくれた方が単独ライブに来てくれたりして、お客さんが増えたらうれしいなと思っています。
○テレビや演劇をきっかけに「自分たちのライブにたどり着いてほしい」
――TBS系『ラヴィット!』をはじめ、テレビでも活躍されていますが、テレビのやりがいはどのように感じていますか?
平井:『ラヴィット!』とか、テレビの反響は大きいですね。
浦井:「『ラヴィット!』見てます」と言っていただくのが一番多いです。あと、今年『18/40~ふたりなら夢も恋も~』(TBS)というドラマで深田恭子さんに嫌なことを言う上司役をやらせてもらったのですが、『キングオブコント』よりも『M-1』よりも、親に来た連絡の数が多かったらしいです。みんなドラマを見ているんだなと思いました。
平井:今はYouTubeだと言われていますが、テレビが追い抜かれているわけではないなと。視聴者の層が違うと思うので、若い方は違うのかもしれませんが。
浦井:テレビなりを入り口にして、自分たちのライブにたどり着いてほしいなと。
演劇とかもそういうきっかけになってくれたらいいなと思っています。
――ライブに対する思いはブレないですね。
浦井:そうですね。
平井:これが軸なので。
●ブレイクを感じる瞬間は? 家賃2~3倍に変化も
――お二人とも『ラヴィット!』の企画で引っ越しされたというのもすごいなと。
平井:めっちゃ世話になっていますね(笑)
――家賃が2~3倍に。
平井:僕は2倍に。
浦井:僕は3倍に。
でもやることは全く変わってないです。家に帰って、プラモデルを作って、フィギュアを眺めて、ゲームして。部屋が広くなっただけという。
――家賃の高い部屋に住めるようになったというのもブレイクを実感する瞬間かなと思いますが、ほかにブレイクを実感する瞬間はありますか?
平井:小生意気ですし、そんなことをやる身分でもないですが、めっちゃおごります。後輩とか、バーで隣になって話した人とか。僕だと知っている方もいますし、知られていない場合もあります。高価な買い物もしないので、それくらいしかお金を使っていません。
浦井:僕は、絶対に電車に乗らなくていいんだなということですかね。
極力電車に乗りますが、タクシーも選択肢に入るように。前はタクシーという選択肢なんて全くなかったので。
○今は極力電車で移動いずれは「オールタクシー移動」を希望
――今後さらに売れて、こう変わりたいという願望はありますか?
平井:できれば全部タクシー移動……オールタクシー移動に。
浦井:タクシーの話ばっか(笑)
平井:確かに(笑)。でもやっぱり混んでいる時の電車のストレスってけっこうあるなと思っていて。なるたけタクシーは乗らず電車にしているんですけど、ロングコートダディの堂前(透)さんがなるべくタクシーを使うと言っていて、現場まで直で行けるし、考えごとができると。電車は乗り換えを気にしないといけないから。考え事をしたり、気持ちを整理したり、台本を覚えたり、そういう時間として捉えたら、高い値段を払っても相応になるのかなと思いました。
――浦井さんはいかがですか?
浦井:今たくさんお仕事をいただいている状態ですが、もっと頑張ったらコントロールが効くようになるのかなと。そうなると、よりやりたいことができるのかなと思うので、そうなれるように頑張りたいなと思っています。生意気かもしれないですけど。
――最後に博物館コントライブ「嗚呼、けろけろ」の配信についてメッセージをお願いします。
浦井:こんな変わった場所でやっているコントライブはなかなか見られないと思うので、ぜひ年末年始に体験していただきたいです。
平井:老若男女楽しめる内容になっているので、ご家族で見ていただいても面白いと思います。こんなんあるんだと子供たちにも伝えられると思いますし、大人が見ても面白いと自信を持って言えるので、ぜひ見てください!
■男性ブランコ
浦井のりひろ(1987年12月3日生まれ、京都府出身)、平井まさあき(1987年8月1日生まれ、兵庫県出身)によるお笑いコンビ。2011年結成。
大学時代に演劇サークルで出会い、2010年、大学卒業後に2人そろってNSCに入学。『キングオブコント2021』で、ザ・マミィと同率で準優勝し、一気に注目を集める。精力的にライブを開催するほか、木曜隔週レギュラーを務めるTBS系『ラヴィット!』など多くの番組にも出演。博物館コントライブ「嗚呼、けろけろ」は2024年1月8日まで視聴可能(販売は1月8日12:00まで)。