ハムスターの写真を撮るとよく赤目になるナゾ
■ハムスターは夜行性
人間の生活に合わせて昼夜問わず活動する個体もいますが、そもそもハムスターは夜行性。昼間寝て、夜間活動します。実は、ハムスターの写真を撮影した時に、赤目になりやすい秘密はここにあります。
夜行性の生き物は、暗い中で活動するための「目」が必要となります。人間は真っ暗な中では、何も見えず行動することができません。
しかし、夜行性の動物は、少しの光でも大丈夫。きちんと周囲を見ることができます。ハムスターの目は水晶体の部分が盛り上がっており、光を取り込みやいのです。さらに、網膜の下にはタペタム層と呼ばれる層を持っています。
■タペタム層とは?
夜行性の動物が持つ、目の秘密「タペタム層」。わずかな光でも反射し、視神経へと伝えます。つまり、暗い中でも見えやすいということ。夜行性の動物にとっては非常に重要な目の仕組みです。
写真を撮影するときに、ハムスターの目が赤くなる原因はこれ。このタペタム層にフラッシュの光が反射することで、赤く映ってしまうのです。せっかくいいポーズの写真が撮影できたのに、赤目で失敗…となると、ちょっとガックリしてしまいそうですね。しかし、ハムスターにとっては必要な機能なのです。
また、暗いところに逃げ込んでしまったハムスターを探すときにも便利。懐中電灯で照らすと目が光って見つけやすいですよ。ただ、あまりやりすぎるとハムスターの目を傷めてしまう危険性もあるので注意が必要。
■赤目を防ぐには…
ハムスターの赤目写真を防ぐコツは、周囲を明るくすることが重要です。
瞳孔を絞らせた状態で撮影することで、赤目になる確率を下げることができます。また、赤目防止機能のついたデジカメもあり、そうした機材を使うのも一つの方法です。
フラッシュを使う場合には、ハムスターに近づきすぎないよう注意しましょう。大きめのフラッシュでも、レフ版で反射させることで、かなりまぶしさを軽減することができます。周囲を全体的に明るくすることができるので、赤目防止におすすめです。