ハムスターは近眼! どのようにモノが見えているのか
■人間で言うところの近眼
ハムスターの視力は人間にたとえると近眼レベルで、目の前にあるものも細かな識別はできずぼんやりと全体像が把握できる程度です。ただし夜行性のため光には敏感で、暗い場所でなら周囲の判別がしやすくなります。そのため夜のうちに周囲を記憶し、日中の行動に役立てているとも考えることができます。普段見慣れないものを目の前に置くと、警戒してしまう可能性がありますから注意しましょう。
■さらに色覚障害も
ハムスターは色の判別もほとんどできず、見えているものは白黒に近い状態になります。
これはハムスターだけでなく、犬などにもいえることです。そのため飼育用のアイテムとしてカラフルな道具をそろえたとしても、ハムスターにはその区別がほとんどついていないということになります。
■行動に欠かせないのは聴覚と嗅覚
視力が悪い分、聴覚と嗅覚が発達しているため、これらを使ってスムーズに行動することが可能です。強いニオイの分泌液をだす臭腺をもっており、そのニオイで自分を主張します。周囲にハムスターがいる場合はこのにおいで縄張りの範囲を把握します。
特に自分のニオイにはこだわりがあり、寝床などに自分のニオイがしないと落ち着かなくなってしまうことも。飼育している場合、お香やアロマオイル、香水などはハムスターに適さない成分も含まれているため、ケージを置いてある部屋での使用は控えましょう。
また聴覚では高周波のきき分けに優れており、お互いのコミュニケーションにも役立ちます。
耳の動きに注目してみてみると、ピンと立てて周りの音を確認しようとしていることもあります。立ち止まってじっとしているときも、人間には聞こえない音を聞き分けている可能性がありますので、大きな音を立てずに見守ってあげると良いでしょう。
ハムスター身体は小さくても、周囲からさまざまな情報をキャッチして行動しています。よく観察し、行動に支障が出るようなことは避けるようにしてあげるといいでしょう。