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高杉真宙、「集中しないと」…思い詰める程の緊張で挑んだ『十二人』

マイナビニュース
高杉真宙、「集中しないと」…思い詰める程の緊張で挑んだ『十二人』

●「役に関する何かを逃す」危機感
冲方丁による密室ゲーム・サスペンスを実写化し、現在ヒット中の映画『十二人の死にたい子どもたち』(公開中)。「12人全員一致」で集団安楽死するため、廃病院に集結した12人の未成年たちの前に、ルール違反の13人目の死体が現れる…という衝撃的な展開を見せる。

さらに、堤幸彦監督のもとに杉咲花、新田真剣佑、北村匠海、高杉真宙、黒島結菜、橋本環奈、吉川愛、萩原利久、渕野右登、坂東龍汰、古川琴音、竹内愛紗と若手の実力派が集まったことで、さらに注目度が上がっている。

今回マイナビニュースでは、新田、北村、高杉、黒島、橋本の5人にインタビューを決行し、それぞれの同作にかける思いを聞いていく。1番のサトシは、12人を廃病院に集めた企画者だが、演じた高杉は、今回の撮影に「緊張した」「全然周囲の人と話せていない」と語る。

○「集中しないと」という現場

――今回は、取材した方に他の方の印象を聞いておりまして、新田さんから見た高杉さんは「不敵な笑みを浮かべる人」。役柄のイメージが強かったそうです。

今回僕が、不敵に見えてたら嬉しいです。
ありがたいです(笑)。

――皆さんの輪の外にいるような役でもあったと思いますが、不敵さは意識していたんですか?

もちろん役としては意識していましたが、単純に、緊張して余裕がなかったところもありました。今回、別のことを考えると何かを失うんじゃないかという恐れがあったので、できるだけ、役のことと現場のことを考えて生きていたいなと思って。本当はもっとみんなとお話したかったし、ゲームの話もしたかったんですけど……。ゲームの話をしてる人が多くて「そのゲーム、やってるやってる!」と思いながらも、聞いてるだけの時もあったので、ある意味で不敵さに見えてたなら、嬉しいです。

――そんなに緊張されてたんですね。

堤監督や、このメンバーで仕事できるというような、諸々のことで緊張しちゃって、「集中しないとダメだな、どこかで何かを逃すんじゃないか」と、思っちゃってました。掴めそうなもの、というと難しいですけど……役に関する何かを。


●黒島結菜は…「また出会いたい人」
――最初にこの作品について、話を聞いた時はどのような印象だったんですか?
原作の冲方丁先生はアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス 2』で知っていたので、嬉しかったです。12人が密室の中、会話で物語を成立させるのはすごい熱量だと思いますし、それだけで見せていくのは大変だとも思いました。でも完成した作品を見ると、圧倒される場面も多くて、会話の中のテンポ感も良くて、謎が紐解かれるすっきり感もあります。題名で「怖そう」と受け取られるかもしれないけど、エンターテインメントとしてすごい作品だと思います。受け取る人によっては違うものが生まれてくると思うので、まずは観に行ってほしいなと思います。

――撮影方法も独特で、5台カメラがあったと伺っております。

カメラがマルチなので、どうしても……緊張しました。こっち向いてもあっち向いてもカメラがあるって、緊張するんですよ!(笑) 自分の長台詞より、他の方の長台詞の方が緊張します。
もちろん、映っていなくても演技はするんですけど、他の方がこれだけしゃべった後に、俺が変なことして、やり直しになってしまったら……と思ってしまって。

――男子チームは、裏でよく話し合ってたという話もありましたが。

今回は本当に、マジで誰とも喋れてないです! ご飯に誘ってもらったりもしたんですけど、余裕がなさすぎて……。そこに行ったら、持っているものを落とすんじゃないかなとずっと思っていました。

――そこまで緊張する現場って、なかなか珍しいでしょうか?

この緊張感は、ちょっと舞台に近いかもしれないですね。何か間違うと、1本の線が切れちゃうかもしれない……という感覚。ふっと素になって、糸が切れてしまうのが嫌で、その瞬間を産まないための行動、だったのかもしれないです。
○試したくなる表情ばかり

――すごい作品だったんですね。
これまで皆さんにはくじで引いた方の印象をお話いただいていたのですが、高杉さんが最後なので、ぜひ黒島さんの印象を教えてください。

1回『プリンシパル〜恋する私はヒロインですか?〜』でご一緒してるのですが、良い意味ですごく印象が変わりました。黒島さん本人の印象は変わらないけど、役としてのイメージが全然違ったので、素敵だなと思いました。「こういう表情をしたら、こういう風に見えるんだ」という、自分も試したくなる表情ばかりで、見ていてすごく楽しかったです。僕はみなさんを観察できる立場の役なので、一人一人の表情がよく見えるんですよ。だから「メイコさんがこんな表情を」というのが面白くて、印象が本当に変わりました。

――これを「〇〇な人」でまとめるとしたらいかがですか?

うーん……「また出会いたい人」。

――締めに、すごく素敵な表現をありがとうございます!

やった!(ガッツポーズ)

■高杉真宙
1996年7月4日生まれ、福岡県出身。
09年、舞台『エブリ リトル シング’09』で役者デビュー。10年には『カルテット!』で映画初主演。TV特撮ドラマ『仮面ライダー鎧武/ガイム』で二面性のある役どころを演じ、演技力の高さで注目を集める。主演映画『ぼんとリンちゃん』(14)で、第36回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞受賞。2017年は映画『PとJK』『散歩する侵略者』などに出演し、第9回TAMA映画賞最優秀新人俳優賞、第72回毎日映画コンクール スポニチグランプリ新人賞などを受賞。2018年は『プリンシパル〜恋する私はヒロインですか?〜』『世界でいちばん長い写真』『虹色デイズ』『ギャングース』が公開、現在『笑顔の向こうに』(2019年2月)、『賭ケグルイ』(2019年春)が公開待機中となっている。

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