香取慎吾「逃げなかったから今ここにいる」 主演映画で“幸せ”実感
俳優・タレント・アーティストなどマルチな活躍を見せる香取慎吾が、白石和彌監督と初タッグを組んだ主演映画『凪待ち』(6月28日公開)で新境地を開拓。「こんな香取慎吾は見たことない」という、悲しみと狂気が交錯した鬼気迫る演技を披露している。
バイオレンスと狂気、怒りと裏切り、不条理と悲劇、そして、切ない暴力を描いた衝撃のヒューマンサスペンスである本作で香取が演じたのは、恋人が殺され、さらに次々と襲い掛かる絶望的な状況から自暴自棄になっていく主人公・郁男。“心の闇を抱える男”を見事に表現した香取に、本作への思いや“心の闇”との向き合い方について聞いた。
――郁男という役はこれまであまり演じてこなかったタイプの役となりましたが、この作品は香取さんにどのような影響を与えてくれましたか?
見てくださった方が「今まであまり見たことのない香取慎吾だ」と言ってくれるんですけど、僕の中ではそこはあんまり強くはなく、自分の作品であっても監督のものだという思いが強いほうなので、そう思ってくれる人が多いということは、白石監督が何か引き出してくれたのかなと思います。
――郁男というキャラクターを掘り下げる中で自分の中で発見はありましたか?
今までの役が、本当に正義を語る役が多かったんだなと。