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大原ゆい子が1stアルバム「妥協しないで完璧を目指して」

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大原ゆい子が1stアルバム「妥協しないで完璧を目指して」

●夢に向かうすべての人に寄り添う歌声
ふんわりと澄んだ歌声は誰もが耳にしているはず。映画やTVアニメ、ゲームと幅広いメディアで展開している「リトルウィッチアカデミア」各作品やTVアニメ『からかい上手の高木さん』(TOKYO MXほか)1&2シーズン、TVアニメ『はなかっぱ』(NHK Eテレ)などの主題歌&テーマソングを担当。大の野球観戦好きでBCリーグの公式アンバサダーとして公式応援歌「リアライズ」も歌っている。そんな大原ゆい子が待望の1stアルバム『星に名前をつけるとき』をリリース。小さいころからヴァイオリンやピアノ、ギターを弾いてきた彼女ならではのバラエティ豊かな作品に仕上がっている。

――アニメのテーマソングを数多く手がけられておりますが初めて曲を作ったときはアニメありきではなかったわけですよね。

「はい。作詞作曲を始めたときは自分の想いを中心に書いていました。
でも、自分が観たり読んだりしたドラマや本をモチーフに書くことも多かったんです。それがけっこう楽しくて。デビューしてからアニメの主題歌を書かせていただくようになってからもアニメソングならではの面白さを実感しています」

――そのアニメソングならではの面白さ、楽しさとは?

そのアニメ作品に対して自分はどう表現できるか。具体的に言えばそのアニメの世界観をもとに書いていくんです。主人公や登場人物に成りきることも多くて、その役を演じるような面白さがあって。たとえば「からかい上手の高木さん」の「言わないけどね。」と「ゼロセンチメートル」はざっくりとした原作の世界観のなかで高木さん、西片くん両方の目線や心情を交えながら書いていったんです。"女のコがこんなことを言ったらカワイイだろうな"とか想像しつつ。自分では体験できないようなこと、非日常的なことを書くことができるのもアニメソングならではですね。
「リトルウィッチアカデミア」のアッコちゃんみたいに魔法を使えるわけではないし、高木さんみたいに男子をからかったりできる女のコなんて現実にはそういません(笑)。

でも、アッコちゃんや高木さんの心情に自分の想いを寄せることはできる。スポーツ経験のない私が「はねバド!」の「ハイステッパー」を書いたときも、中学の管弦楽部でヴァイオリンを弾いていたころ猛練習してコンクールに出た経験とバドミントンで試合に臨む心境は重なるところがあるんじゃないか、と考えながら。アニメソングを書くことで、実生活とは違った角度から自分を引き出したり、新しい自分を発見することができるんです

――1stアルバムにはこれまでリリースしたシングルの全表題曲8曲を含む16曲を収録。ベスト盤のようでもあり、バラエティにも富んだ作品になりましたね。

シングル曲8曲並べただけでにぎやかな感じですよね(笑)。アルバム曲はシングル曲たちと同じテイストにならないように選びました。私のいろんな面を知ってほしかったので。
シングル曲やアニメから知っていただいた方には、私の新たな一面を聴いていただけると思います

――確かに大原さんのシングル曲は爽快でノリのいいナンバーが多いので、「205号室」の切なく陰影の濃いテイストには新たな魅力を感じました。

「205号室」は20歳のころに書いた曲なんです。デビュー前から応援してくださった方には"やっと音源化できました!"と(笑)。いまはギターを抱えて歌うイメージが強いと思いますが、当時はピアノ弾き語り中心で活動していたんです。このアルバムでもピアノ弾き語りに近い形でレコーディングしました。シングル曲ではカッチリとビートに合わせて歌うことが多かったんですけど、この曲ではピアノのグルーヴに合わせて想いのままに歌うことができましたね

――シングル曲はバンドサウンドや打ち込みビートを導入した曲が多いなか、「雨宿り」ではハープやアコーディオンを使ったり。サウンド面も幅広い。

ハープもアコーディオンも生なんですよ。
ハープって楽器自体の形も優雅というか見ただけで感動しちゃいますよね。実際に弾いていただくと"天国の音がする!"と。この曲は「からっぽになりたい」「星が眠るまで踊ろうよ」などとともに今回書き下ろしたなかの1曲です。シングル曲はアップテンポが多いので、書き下ろした曲はミドルテンポ中心に。詞のテーマはフリーでいま書きたいことをそのまま。これまで外に出していなかった自分を出せた、という意味ではとても素の自分に近い曲たちだと思います

――活動初期のナンバーから最新の楽曲まで。"初めまして。大原ゆい子はこんなシンガー・ソングライターです"という名刺代わりの1枚ですね。


はい。いろんな時期の私が詰まっています。そういう意味では「夢の途中で」も大切な1曲ですね。この曲はデビューのきっかけになったオーディションを受けるために書いたんです。"描いた夢は私しか叶えられない"とか強い言葉や想いが歌にバシバシ入っていて。就職とか進学とか、人生の新たなスタートや次のステージに向かう方には想いを重ねて聴いていただけるかもしれません

●夢を叶えたいなら言葉にすればいい

――『星に名前をつけるとき』というアルバムタイトルにはどんな想いを込めたんですか。

私、星を見るのが好きなんです! 星には名前があるじゃないですか。地球上ではずっとその名前で呼ばれてきたし、これからもそう呼ばれていく。
名前をつけた人は中途半端な気持ちじゃなくて、相当な覚悟で決めたと思うんです。それって私が曲を書くときと似ているな、と。世に出して誰かに聴いてもらいたいからこそ、妥協しないで完璧を目指して作っている。そんな想いを込めました

――アルバムのジャケットワークも星をモチーフにしていて。

"星を研究している"というのがコンセプトなんです。曲名にちなんだ星座をイラストにしたり、CD盤もキラキラしていて、夢が詰まっていて。最近はダウンロードが主流になりつつありますけど、CD盤を買ってくださった方にも喜んでいただきたくて。シンガー・ソングライターとしてアルバムを作ることが夢だった私にとってこの1stは宝物だし、聴いてくださる方にも宝物になるように、と

――9月23日から始まったライブツアーもタイトルが"星集め"。
ここでも星好きが(笑)。

はい(笑)。このツアータイトルの"星"は皆さんのエネルギーやパワーのこと。初めてのツアーですし、いままで福岡や大阪、京都でワンマンをやらせていただく機会はなかったんですよ。お礼を込めて全箇所、精一杯歌いたい、と。会場に来てくださる皆さんと楽しい時間を過ごしたいです。そして皆さんから集めたエネルギーやパワーという"星"が、最終日の東京でビッグバンみたいに"バン!"と花開いたらいいな、と思っています

――最後にこのサイトを閲覧しているユーザーにエールを。

「人生は一度きりですから悔いのないように。私の座右の銘は"人間が想像できることは、人間が必ず実現できる"という言葉。「ゼロセンチメートル」の"叶えたいことは 言葉にしたら少し 近付いていけるらしいの"など、いろんな曲にそういう言葉を入れています。何か迷ったり、悩んだりしたときに聴いていただけたらうれしいです。

――確かに大原さんのシングル曲は朝一番に一日のパワーをもらえる曲が多いですし、走り続けて磨り減ってしまいそうなときは「からっぽになりたい」で身も心もリセットできる。そして一日の最後は「夜になれば」で穏やかに眠りに就ける、という。

このアルバムには"日常のいろんなシーンで聴いて楽しんでもらえる作品にしたい"というコンセプトもあって。どれか1曲でも聴いてくださる方の日々の生活に寄り添えられたらうれしいですね

夢を追い続ける人たちに捧げる「リアライズ」

2004年のプロ野球再編成問題をきっかけに日本各地で誕生したプロ野球独立リーグ。社会人チームが次々と解散するなか、NPB(=日本野球機構、いわゆるプロ野球)を目指す選手たちの受け皿になるなど、2019年現在では女子リーグ含め4つのリーグが活動している。最近では四国アイランドリーグplusから千葉ロッテマリーンズに入団した角中勝也選手が2度首位打者を獲得するなど注目度が高まる一方で、運営資金や人材の確保など課題も多い。大原さんは2018年7月31日に野球のルートインBCリーグ公式アンバサダーに就任。みずから作詞作曲した公式応援歌「リアライズ」を6thシングル「ハイステッパー」(アーティスト盤)のC/Wとして音源化している。

「独立リーグには、怪我やいろんな事情で一時野球を断念した選手たちも多く在籍しています。選手たちを取り巻く環境は決して楽ではありませんが、それでも好きな野球を続けている。そんな野球という夢に向かって走り続けている選手たちと、音楽という夢を追いかけている私の気持ちってリンクしているところがあるんです。ルートインBCリーグの選手たちがNPBのドラフトで指名されたり、活躍しているニュースを聞くと涙が出るくらいうれしい。きっと家族とか回りの人たちの応援も励みになっているんでしょうね。「リアライズ」はそんな選手たちの想いに私自身の想いを重ねて書きました」(大原さん・談)

2019年夏は地元の千葉テレビ『高校野球ダイジェスト』オープニングテーマとして「チャンス」を書き下ろし。8thシングル「ゼロセンチメートル」(アーティスト盤)のC/Wとしてリリースされた。大原さんの真っ直ぐ伸びやかな歌声は夢に向かうすべての人たちの想いに寄り添う力を秘めている。

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