日本に猫島は数あれど、猫を神様として祀るほど猫を大切にしている島はそうはないだろう。
今回紹介するのは、猫の聖地ともいうべき宮城県石巻市の田代島。
東日本大震災の影響を受けつつもノラ猫たちは元気に暮らしていた。
猫好きの方ならご存知、田代島。
石巻から船で1時間あまり。
面積わずか約3平方キロメートルの小さな島には人口100人に対してノラ猫100匹がいるとも言われている。
ただこの島が猫島と呼ばれるゆえんは、単に猫が多いからではない。
猫を祀る猫神社があるからだ。
昔から大網漁が盛んだったこの島では、猫の動作により天候や漁の具合を予測していたという。
猫は漁師にとって良きパートナーだった。
猫は”大漁をまねく”招き猫として島では大切にされてきた。
ところが不幸な出来事が起きてしまう。
網の錨に使う岩を取る作業をしていた際、崩れ落ちた岩が猫にぶつかり、瀕死の重傷を負わせてしまった。
これに心を痛めた島民が、猫の安全と大漁を祈願し、小さな祠を設置。
以来、猫を神様としてお供え物をするなどして信仰を深めていった。
こうして世にも珍しい猫神社ができたのである。
ちなみに猫を大切にするため、天敵である犬は島内持込禁止という徹底ぶりだ。