昭和の残像 鉄道懐古写真 (46) 青梅線ラッシュ時の”助っ人”クモハ40
青梅マラソンが19日に開催されます。
コースの大部分はJR青梅線に沿うように走る青梅街道(国道411号線)で、ランナーと電車が並走するシーンも見られます。
その青梅線では、34年前まで72系とともに、首都圏では珍しい両運転台車の戦前型旧型国電クモハ40が活躍していました。
クモハ40は、国鉄の電動車として初めて製造された鋼製の全長20m車です(それ以前は技術上の問題から、電動車17m、付随車20m)。
これ以降、新製された国鉄通勤電車はすべて車体長20mとなった記念すべき車両でもあります。
1932(昭和7)年から1935年にかけて80両が製造され、前面形状が途中から変更されたため、「平妻」と丸みを帯びた「半流線型」の2種類の顔が存在しました。
クモハ40は両運転台という特徴を生かし、朝夕ラッシュ時の増結に活躍しました。
基本的には72系4連の立川寄り(上り方)に連結され、青梅線立川~青梅間のほか、青梅線に乗り入れをする五日市線でも運転されていました。
朝のラッシュが終わると青梅駅で解放され、パンタグラフを降ろし、夕方まで”昼寝”(留置)するというパターンでした。
最末期の旧型国電は、クモハ40と72系4連の5連固定編成で、朝夕のみ運転となりました。