に占める海外投資家の比率は、約47%(2011年・年間)とJ-REITの最大投資主体であることから、海外投資家の動向がJ-REIT市場に大きな影響を与えるとみられます。
今後、海外投資家の買い越し傾向が続くかどうかは不透明ながら、世界景気の見通しが改善する中、海外REITに比べ、分配金利回りや、資産価値からみたREIT価格の水準に割安感の強いJ-REITは、魅力的な投資対象として注目されるものとみられます。
また、J-REITの主要投資主体のひとつである国内の銀行も、J-REIT市場が反転し始めたことや、投資対象としての魅力の高まりなどを背景に、2ヵ月連続でJ-REITを買い越しています。
加えて、8ヵ月連続の売り越し主体となっている投資信託なども、投資家心理の改善などを受け、今後、売り越し圧力が後退していくと考えられることから、J-REITの需給は改善に向かうものと期待されます。なお、J-REIT市場の回復などに伴なって、J-REITの公募増資などの案件が増加する可能性が考えられます。
その場合は、短期的に需給の悪化が懸念される場面があるとみられますが、増資などによる資金調達によってJ-REITの成長に繋がる新規資産の取得が可能になることなどを考えると、中長期的にはJ-REITの収益および価格を支えるとみられます。