「お金」に興味を持つという事 - セゾン投信・中野社長の半生記 (5) 新たな挑戦へ - 「投資信託」で個人のお金を預かり、長期投資を実現する!
資産運用の世界はどんどん短期化していると言われています。
それは年金のような本来長い時間軸で財産形成を図っていくべき機関投資家の資金も含めて、確かに求められる運用成果は短期指向に偏ってしまっていることは事実です。
それでも1990年代半ばまでは、少なくとも日本の機関投資家運用の資金は時間軸に寛容でした。
それは企業の会計処理が取得原価主義だったからでしょう。
つまりその時々の価格の変化に関わらず、企業のバランスシートは投資実行時の値段をそのまま売却時まで反映することができたのです。
ですから運用側も日々の時価の上下に神経質にならずに、大らかに投資シナリオを構築することができました。
債券の場合はとりわけ満期までの残存期間が価格動向に与える影響は甚大で、長い時間をかけて有利なリターンを得ていくことがポートフォリオ運用の極めて合理的な行動規範でしたから、自ずと長期運用を前提とした投資判断が有益でした。
すると前述のように、先を見て先手を打つ運用手法、平たく言えば逆張りで行動することが普通にできたのです。
投資対象の価格が安い時あるいは下がっている時でもじわりじわりと仕込んでいける、まさに長期投資の王道的行動規範でありましょう。