内需拡大で成長を続ける「新興国の優等生」インドネシア
世界第4位の人口を有するインドネシアは、旺盛な個人消費とインフラ投資をけん引役として、安定感のある経済成長を続けています。
リーマンショック後、世界経済がマイナス成長に陥るなかで、インドネシア経済は、2009年に前年比+4.6%とプラス成長を維持したほか、欧州債務問題の拡がりなどを背景に多くの国が景気下押しを余儀なくされた2011年においても前年比+6.5%と成長率を加速させ、2000年以降で最も高いGDP成長を実現しました。
また、IMFの見通し(2011年9月)では、2013年にかけても6%台の成長を続ける見込みとなっています。
内需を成長の原動力とし底堅い景気拡大を続けている国は他にもあるものの、インドネシアの場合、2011年5月以降、インフレ率が当局の目標の範囲内での推移となり、物価動向に落ち着きがみられること、さらには、比較的健全な財政状況にあることなど、金融・財政の両面での政策余地の高さが強みとなっていると考えられます。
足元の良好な経済運営などが評価され、インドネシアの格付は、2011年12月に格付会社フィッチ、そして、2012年1月に格付会社ムーディーズによって、それぞれ投資適格級に引き上げられました。