航空トリビア (13) トラブルの多い航空会社ほど安全!?
前回に引き続き、今回も航空会社の安全性についての話題。
現在はデルタ航空となったノースウエスト航空。
この航空会社が1990年代の一時期、たびたび機材トラブルなどで出発した後に空港へ引き返したり、フライトをキャンセルしたことがあった。
では、ノースウエスト航空は特に危険な航空会社だったのかといえば、そうではない。
航空会社の安全基準は、その航空会社の「国籍」によって決められる。
ノースウエストはアメリカの航空会社だから、アメリカの安全基準によって運航される。
そして、一般に欧米(旧西側)諸国は安全基準が厳しい傾向にある。
だから、アメリカ基準のノースウエスト航空では空港へ引き返すようなトラブルでも、たとえばアジアのある航空会社では問題なく飛んでいるというケースもあるのだ。
トラブルが表面化する回数が多いからといって安全性に問題があるとはいえないわけで、むしろ厳しい基準と情報公開により信用できるともいえるのだ。
しかし、これは逆にいえば日本に就航している航空会社は、一概に安全とは言い切れないということだ。
利用者目線からいえば当然、政府なり関係機関が何らかの安全基準をもって日本就航の許可を与えていると思うだろうが、そうではない。