貿易収支は5カ月ぶりの黒字、米国向け輸出増加などで - 2月の国際収支速報
財務省は9日、海外とのモノやサービスの取引や投資の状況などを示す2月の国際収支状況(速報)を発表した。
それによると、2月の経常収支は1兆1,778億円で、1月の4,373億円の赤字から2カ月ぶりに黒字に転換した。
貿易収支は、5カ月ぶりの黒字となる1,021億円(前年同月比6,182億円減)。
これは、米国向け輸出の増加などにより、輸出の減少幅が縮小したことが要因とみられる。
なお、前年同月比でみた場合は、欧州・中国向けを中心に輸出が減少したとともに、鉱物性燃料の価格上昇などにより輸入が増加したことから、黒字幅が縮小している。
輸出額は5兆2,477億円で前年同月比1,044億円の減少、輸入額は5兆1,456億円で同5,137億円の増加。
なお、輸出は前年同月比で5カ月連続の減少、輸入は同26カ月連続の増加となる。
また、同省関税局がまとめた2月分貿易統計によると、輸出では、対アジアが前年同月比6.6%減でうち対中国が同14.0%減、対EUでは同10.7%減となった。
一方、対米国は同11.9%増加している。
商品別では、鉄鋼が同12.6%減、鉱物性燃料が同38.7%減、プラスチックが同17.2%減などとなったのに対し、自動車は同7.4%増えた。