奥様はコマガール (47) 口が達者な夫はマイナスイメージのもと?
以前、ある年配の男性から「夫婦円満の秘訣は男が何も言わないことだ」とアドバイスを受けた。
妻の不平不満はもちろん、時には理不尽な言動でさえ、夫はそれをまともに受け止めたり、それに歯向かったりすることなく、ただ頭を下げておけばいいという。
「夫婦喧嘩で男が暴力をふるうのは言語道断だけど、だからといって口喧嘩になったら男は女に勝てるわけがない。
だったら最初から喧嘩に発展させなきゃいいんだよ。
家内になんと言われようとも『はいはい』うなずいていたら、そのうち火の粉は消えるもんだ」。
年配の男性はそう言葉を締めて、高らかに笑った。
推定年齢60歳強、夫婦生活40年近くにも及ぶ人生の大ベテランからの、非常にありがたい訓示である。
なるほど、一理あるかもしれない。
世の中の男と女を比べると、あくまで一般論としては女のほうが口が達者で、なおかつヒステリックなイメージがある。
対する男は暴力なら女に勝って当たり前(例外はあるけど)という認識が一般化しているわけだが、だからといって男が女に対してそれを振りかざすと卑怯者扱いされてしまうため、拳をおさめざるをえない。
かくして男女の喧嘩は、女のホームグラウンドである口喧嘩でしか勝負できなくなる、つまり男にとっては明らかに不利な戦いになるため、それなら男は最初から「逃げるが勝ち」