「AD/HD(注意欠陥/多動性障害)」をもつ子どもには周囲の深い理解が不可欠
AD/HDの世界的権威である心理学者である。
博士は、どうすればResilienceを高めることができるのかという疑問について、解説にあたった。
Resilienceを高めるためにはまず、親や教師が、AD/HDを持つ子どもへの理解を深めることが不可欠だという。
AD/HDの子どもが、ほかの子どもと比べて長時間落ち着いてひとつのことをやり遂げることが困難であることを十分に理解した上で、「その子が興味をもてる話題を選び、会話に飽きさせない」などの工夫をしながら、子どもと上手に向き合っていくことが必要だと説明した。
とはいえ、Resilienceを数週間~数か月で身につけることは難しい。
そのため、患者本人よりも、それを身につけるための手助けをする立場にある親や教師のほうが、忍耐力を強いられることが多いそうだ。
このストレスを克服するためには、「患者と接するにあたって、水泳学習のマインドセットを応用することが有効」と解説した。
例えば、“ 同世代の子どもが瞬時に習得することなのに、なぜ同じことができないのか?”と考えてしまうと、子どもに対していら立ちを覚えやすい。
しかし、人によって習得スピードにばらつきがある水泳学習のようなものだととらえれば、習得に時間がかかることにストレスを感じづらくなるという。