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元プロデューサーに聞く、”アキバ系アイドル”の収入の実態とは?

マイナビニュース
元プロデューサーに聞く、”アキバ系アイドル”の収入の実態とは?
ここ数年で大きく注目されるようになった秋葉原の文化。

その中心のひとつが”アキバ系アイドル”、または”地下アイドル”と呼ばれる女の子たちです。

そんな大きな注目を浴びている彼女たちの懐事情はどうなっているのか? アキバの地下アイドルのプロデュースをしていた男性に彼女たちの懐事情を聞いてみました。

――今回は秋葉原を中心に活動するアイドルたちの懐事情を伺いたいと思います。

単刀直入にお聞きしますが、アキバ系アイドルの懐事情はどのような感じでしょうか?基本的に、アキバで活動しているアイドルのほとんどがお金がありません。

アキバ系アイドルのトップである『AKB48』のメンバーや、いま注目されている『でんぱ組.inc』といったグループを除けば、大手メディアに出演する知名度がない、いわゆる”地下アイドル”の子たちが多いですからね。

どの世界でもそうですけど、”下積み段階”ですから大きな収入があるわけではないです。

――たまに”アキバ系の地下アイドル”としてテレビに出ている人もみかけますが、そういった子たちもですか?アキバ系のアイドルもピンキリなのですべてがそうとは言えませんが、アキバの地下アイドルたちが出る番組は制作費の安い深夜帯の番組ばかりなので、当然ギャラもそんなに多くはないですね。


ほとんどが数千円レベルですよ。

多くもらっても1万円ぐらいです。

――テレビに出演するようになっても厳しいんですね。

テレビ出演は知名度をアップする機会と考えないとダメですね。

その番組で名前を知ってもらい、ライブでお金を落としてもらう形が理想です。

もっとも、その出演がきっかけで大ブレークしたのなら話は別ですが(笑)。

――アキバの地下アイドルの人たちは、やはりライブが大きな収入源なのでしょうか?そうですね。

芸能事務所に所属している子もそうでいない子も、ライブでの収入が大事ですね。


でもライブの入場料は全部が運営費に消えてしまうので、ライブで販売したグッズなどの売り上げが主な収入源になります。

――具体的には?私がプロデュースしていた時には、まず会場のレンタル料金などの運営費諸々で約3万円ほど必要でした。

入場料は500円のときもあれば1,500円のときもありましたね。毎回30人ほどしかファンが集まらなかったので、入場料だけではリクープ(投資元本を取り戻すこと)できないことが多かったです。

あとは缶バッジやTシャツ、CDを販売して、それが多いときで2万円ほどの売り上げ。

それが月に4回ほど開催……という状況でしたね。

――2万円!? それだけではやはり生活は厳しくなりますね……単純にアイドル業だけでご飯を食べていくのはなかなか厳しいですからね。

それでも固定ファンが100人、200人と増えればグッズ収入で活動を続けたり、生活することも可能なのでみんなそこを目指すわけです。


――肝心のライブ収入が心もとない訳ですが、そうなるとアキバ系のアイドルたちはどこで生活費を稼いでいるのでしょうか?そこは他業種の駆け出しの人たちと同じように、アルバイトをしています。

――どんなアルバイトをする子が多いのですか?メイド喫茶で働いたり、最近だとアイドルバーで働く子が多いです。

そこでのお客さんがライブイベントに来てくれたりしますし、実益を兼ねたアルバイト先ですね。

例外もありますが、基本的にはそういったアイドル以外の所で収入を得ている子が多いです。

――例外とは?まず、アイドル自身がお金持ちの場合。

例えば『実家がお金持ち』といったケースですね。

言い方は悪いですが、実家から仕送りやお小遣いをもらったりして生活をすればいいだけですからね。

アイドル業に専念できる訳です。


あとはスポンサーがいる場合。

つまりお金を出してくれる男性がいるケースですね。

まぁどちらのケースでも営業のためにアイドルバーなどで働く子はいますし、アルバイトをしなくてもよかったりスポンサーがいたりするからと言って、その子が売れるとは限りませんけどね(笑)。

――なるほど……どのケースにしろ、厳しいことには変わりないのですね。

いまはインターネットなどのメディアが普及して、どんな女の子でも自分を世界に発信すれば”それなりのアイドル”になれる時代ですからね。

最初のハードルが下がった分、懐事情の厳しいアキバ系アイドルはもっと増えると思いますね。

ということで、非常に厳しいことがわかったアキバ系アイドルの懐具合。

やはりどの世界でも売れるまでは非常に厳しいということですね。
(高橋モータース@dcp)【拡大画像を含む完全版はこちら】

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