「ザ・ビートル」発売直前! 歴史的名車・元祖ビートルの伝説をひも解く
フォルクスワーゲン「ザ・ビートル」の発売が6月1日と目前に迫っている。
多くのファンが待ち焦がれた同モデルは、子供から大人へ成長したかのような外観で、新たな伝説の始まりを予感させる。
その伝説が始まる前に、歴史的名車である元祖ビートルの伝説について、少し振り返ってみよう。
誰もがそのスタイルに見覚えのある元祖ビートル(フォルクスワーゲンType1)は、後にポルシェ社を設立するフェルディナント・ポルシェ氏が生みの親。
そして開発を指示したのがアドルフ・ヒトラーであることはあまりにも有名だ。
ゆえに、「敵への突撃時、兵士が被弾しようとも車両の重要な機関は被弾せぬように、エンジンをリアに配置した」なる珍説も生まれた。
ポルシェ氏がRR(リアエンジン・リアドライブ)レイアウトを採用した本当の理由は、トラクションの確保と室内を最大限に広くするためだ。
ポルシェ氏はのちにポルシェ社を設立し、356や911を開発する。
生みの親が同じであるだけに、これらのモデルは兄弟といっていいほど共通点が多い。
実際、ビートルを前後にぐいっと引き伸ばすと、だいたい911の形になる。
RRを出発点とした必然のボディデザイン、「クルマたるもの、4人乗車してなおトランクルームが確保できなければならない」